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#5

last update 最終更新日: 2025-09-27 18:23:54

どれだけ考えても答えに辿り着けない。けど紫弦の必死な表情を目にすると思考が止まってしまう。これらは全て欲求を満たす行為のはずなのに、どうしてそんな顔をするのだろう。

分からないから、尚さら困惑して力が抜ける。

「千華……俺を見ろ」

今度は仰向けに寝かされる。舌は離れたが、紫弦の冷たい指が柔らかくなったそこに入り込んできた。

「見て……」

鈍い痛み。冷や汗をかいた。怖い……怖いけど、真っ直ぐ見てくる彼から目が離せない。

片手だけ繋いだ。紫弦のもう片手の指は、自分の中に潜り込んできている。どう受け止めていいのか分からず、何度も腰を揺らした。彼の指は角度を変え、中の出っ張りを擦る。時に優しく、時に激しく。指の数も増え、圧迫感に呼吸が荒くなる。その息すらも奪われ、本気で殺されると思った。

「ん……紫、弦様……っ」

けど何故か、全身の緊張は解けてきている。殺され方としては酷く情けないけど、さっきよりも悪くない。彼がこちらの視線や仕草に神経を注ぎ、分かろうとしている。

心で繋がろうとしている。そう気付くと小さな光が灯った。

どれほど時間が経過したか分からないが、指は引き抜かれた。彼の指には卑猥な液体が絡みついている。それは彼が千華の為に用意した潤滑油だったが、自身の体内から零れているところを見ると羞恥でおかしくなりそうだった。

「すごいな。とろとろ」

「わざわざ言わないでください……!」

「すまんすまん」

紫弦は申し訳なさそうに笑い、千華の額に口付けした。

「酷いことはしない。つもりだけど、お前が可愛いせいでやり過ぎる可能性があるから、先に謝っておく」

もっと真剣に防ぐ努力をしろ。

怒りを通り越して呆れ返ってしまう。けどそれすらも笑い流し、彼は千華の腰を掴んだ。

「不思議なんだ。最初は鎮めてやろうと思っただけなのに……お前に触れてる時が今までで一番、気持ちいい」

白い衣がはらはらと落ちる。紫弦のものはとっくに勃ち上がり、千華以上に熱をまとっていた。

その先端が小さな入口に当たり、優しく刺激を与える。

「気持ちよくておかしくなる。何でなんだろうな。出会った時からずっとだ。お前といると不思議な経験ばかりする」

「それは……」

自分も同じだ。体内中の気が、紫弦によって掻き乱されている。

唯一可能性があるとすれば、彼を助けたときだ。全ての神気を注いだことで、人と同じ存在に成り下がった
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