五彩にきらめく花火が、男の整った顔に映り込み、その深く澄んだ瞳をいっそう魅力的に照らしていた。その姿に、知里は思わず息を呑んだ。胸の鼓動が突然、何の前触れもなく激しく跳ね上がる。誠健の告白と、その優しさに――彼女は抗うことができなかった。いや、むしろ少し、欲してしまっていた。そのせいか、声もかすれてしまいそうになる。「誠健……」彼女はそっと名を呼んだ。誠健は小さく「うん」と答え、熱を帯びた唇で、知里の唇にゆっくりとキスを落とし始める。喉の奥は灼けるように熱く、掠れた声が漏れる。「知里、好きだ。一緒にいてくれないか?」誠健の熱を帯びた吐息に、知里の呼吸は乱れ、両手は彼の服の裾をぎゅっと掴んだ。彼女には、これから何が起きるのか分かっていた。本来なら、この瞬間はもっと早く訪れるはずだった。けれど、誠健が記憶を失っていたせいで、長く待ち望んでいた再会の時が、ようやく今になってしまったのだ。胸の奥がきゅうっと締めつけられて、目頭も赤く染まる。知里は熱を灯したまなざしで誠健を見つめ、堪えきれない想いをにじませた声で尋ねた。「誠健……また私を置いて行ったりしないよね?」潤んだ瞳の端がほんのり赤く色づいているのを見て、誠健の喉がつんと痛んだ。彼は顔を近づけて唇にキスを落とし、柔らかく囁く。「しないよ。これからは、もう絶対に離さない。生きるも死ぬも一緒、白髪になるまで一緒にいる」その言葉を聞いた瞬間、知里の目からぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。誠健はその涙を、そっと唇で拭うようにキスしながら優しく見つめた。熱を帯びた唇は、彼女の頬を伝いながら徐々に下へ。そして再び、彼女の柔らかな唇を覆う。胸の奥に押し込めていた強い感情が、ついに堰を切ってあふれ出した。狂おしいほどの想いで、けれど優しさを忘れずに、彼は知里の唇を深く求めた。その強い刺激に触れた瞬間、誠健の脳裏にいくつもの映像がよぎった。それは、知里と激しく愛し合った記憶。その一つひとつが、どれほど幸せで美しかったか。彼の胸は締めつけられるように痛んだ。そうか――自分たちは、もうとっくに恋人同士だったんだ。あんなにも深く、あんなにも激しく愛し合っていたんだ。知里が彼に「好き」と言ってくれたこと。彼女が何度も
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