「なんですって!?」未央は非常に焦った様子で勢いよく顔を上げた。「何が分かったの？」未央は最近、調査がなかなか進まないことで頭を抱えていた。それがまさか博人のほうで手がかりが見つかるとは思っていなかったのだ。博人の低く聞き心地の良い声がゆっくりと響いてきた。「当時、長谷川晃一があんなことになった時、悠奈以外に、もう一人の記者が現場にいたんだ」「それは本当？」未央はキラリと瞳を輝かせて、とても驚き喜んでいた。そして無意識に博人のほうへ近づき、彼の袖をぎゅっと掴んだ。「その記者の名前は？今どこにいるの？」博人は頭を左右に振り、低い声で言った。「かなり前のことだから、そいつのことは今も調べている最中なんだ。何か分かったら、すぐに君に伝えるから」未央はそれを聞いて、少しがっかりしたが、すぐに自分をまた奮い立たせた。少なくとも新たな手がかりが掴めたということだろう？その記者を探し出すことさえできれば、一気に当時の真相が明らかになるのだから。この時。理玖がジェットコースターに乗り終わって、興奮した様子で駆けて来た。小さな顔を真っ赤にさせてキラキラと笑顔を輝かせていた。「パパ、ママ、ここでなに内緒話してるの？」未央は首を横に振って、しゃがみ、優しく彼を見つめて尋ねた。「あと、何で遊びたい？」理玖は周りをくるくると見渡して、最後に近くにある何となく薄気味悪い小屋に目線を落とした。そして。理玖は未央の服を引っ張り、そちらのほうへ連れて行った。そしてとても興奮した声でこう言った。「ママ、パパも一緒にここで遊ぼうよ」お化け屋敷？博人は眉間にしわを寄せて、少し心配そうに未央のほうを見ると、低い声で言った。「君が嫌だったら、俺が理玖と一緒に入るよ」未央は驚いた様子で「どうして私が嫌だって分かったの？」と尋ねた。博人は唇を少し噛みしめた。すると彼のその低い声が耳元に響いた。「確か君は暗いところが嫌いだったような気がして。特に閉鎖空間は苦手だったような」そう言い終わると、辺りは急に静かになった。未央はハッとすると、皮肉げに口角を上げた。「あなた、知っていたのね」それを知っていたくせに、過去長い間、彼女のことには全く関心を持っていないかのように、いつも雪乃のために彼女をよく置き去りに
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