Semua Bab 離婚翌日、消えた10億円と双子妊娠を告げぬ妻ーエリート御曹司社長の後悔ー: Bab 131 - Bab 140

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134.玲の駆け引き、仮面の笑顔

「玲さんが誕生日に買ってきてくれた神戸のお菓子、美味しかったわ。ありがとう」母が感謝を伝えると、玲はいつもの完璧な笑顔でそれに応える。「お口に合って良かったです。実は、あのお菓子は友人のお店で買ってきたんです。お母さまの誕生日前日だったので、どこか美味しいお店の物をと思って必死に探していたら、友人のことを思い出して。いつも午前中には売り切れてしまうらしいんですけど、私が連絡したら一つだけ取り置きしてくれて。先日、『あの時は助かった』と、お礼の電話をしていたんです」玲の言葉に、俺は思わず息をのんだ。 あの時は助かった――― 副社長室を訪れた時に、俺が聞いた言葉と同じだ。(あの時の電話は、本当に神戸の友人だったのか?それとも、俺を惑わすために、敢えてこの話をしているのか?)玲の本心が分からなかった。玲の行動は、どれもこれも怪しさを感じる。しかし、だからといって、全てを怪しいと決めつけてしまうのは、また過去の俺と同じ過ちを繰り返すことになるのかもしれない。結論を急ぎすぎるのは良くないと自分に言い聞かせた。 「玲、母さんへのプレゼント、忙しいのに選んでくれてありがとうな」
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135.瑛斗の決意と玲へのアプローチ

瑛斗side 「今夜、二人で食事に行かないか?」ある日の夕方、玲が副社長室から出てくるタイミングを見計らって俺は声をかけた。玲は、一瞬立ち止まり、俺の方を向いたがその表情は警戒心に満ちていた。「何?一体どうしたのよ。仕事の話ならここで聞くわ。」玲の冷たい口調に俺は少し怯んだが、それでも言葉を続けた。「いや、仕事ではないんだ。玲は、結婚してすぐに俺の実家に入ってくれただろう。だから二人でゆっくり過ごす時間がほとんどなかったなと思って。相手の親と同居だなんて、何かと大変だろうし、その選択をしてくれた玲に感謝しないといけないと思って……」俺の言葉は、まるでどこかの台本を読んでいるかのように自分でもぎこちなく聞こえた。結婚して六年以上が経ったが、俺は玲にこんな言葉をかけたことは一度もなかった。結婚した当初は、華との件で苛立って玲にまともに向き合うこともせず、その後は両親に媚びて俺に見向きもしない玲に対して不信感しか抱いていなかった。「……そう」玲は、まだ疑いの目で俺の方を見ていた。彼女の瞳の奥には、『今さら何事?それとも企んでいるの?』という明確な問いが浮かんでいるようだった。
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139.護の本音、瑛斗への憎しみ

「完全に消えないのなら意味はないんだ!!!」突然、護さんは大きな声で叫ぶように言った。「僕は、君の心から一条瑛斗の存在を消したいし、君を僕だけのものにしたいんだ。できることなら、すぐにでもこのマンションに来て、もう誰にも見つかってほしくないと思っているよ」護さんの瞳に憎悪が宿り、血走っているのが分かった。その言葉は、まるで何かに取り憑かれたかのような狂気じみた響きを持っていた。そこには、私が知る穏やかで優しい三上護ではなく、別人と話をしているようだった。「僕は、何を言っているんだろう。華ちゃんのことが愛しくて大切だと伝えたかったのに、なんだか変なことを言ってしまったね」護さんは、すぐに我に返ったように、いつものような穏やかな瞳で私に微笑んできた。だが、その一瞬の出来事が彼の二面性を見た気がして私は動揺してしまった。「ううん……。私のせいで護さんにも嫌な思いをさせてしまってごめんなさい」「そんなことないよ。僕は華ちゃんのことを、この手で守りたいだけなんだ。傷があるなら最初からなかったかのようにしたいんだ……これって、職業病かな?傷跡は目立たぬように、綺麗に治療したいと思ってしまう」護さんは、自嘲気味にそう言った。「
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140.空の警告と瑛斗の決意①

瑛斗side 「瑛斗、ちょっといいかな。この帳簿を見てもらえる?」 ある日の夕方、空はそう言って過去七年分の財務資料のファイルを俺のデスクに置いた。それは、玲が一条グループに来てから現在までの期間とぴったり重なっている。空の真剣な表情を見て、これがただの業務報告ではないことを悟った。 「役員報酬と接待交際費は瑛斗の指摘通り、玲さんが来てから大幅に増えていたよ。内容も私的と捉えられてもおかしくないものもいくつかあった」 空の言葉に俺は静かに頷いた。玲の行動に不審な点があることは、すでに俺も感じていたが、空の次の言葉は、俺の想像をはるかに超えるものだった。 「それと、これなんだけど、玲さんが主になって動いている案件とその部門の財務資料だ。見ると、売上はほぼ一定なんだけど、なぜか支払額だけが増えているんだ。そして、その支払先と言うのが特定の会社だった。でも、おかしなことに、会社のホームページが存在しなくて、ネットで検索しても全く情報がないんだ」 「情報がない?そんなことあるのか」 俺は驚きを隠せない。ホームページがないような会社と、大企業である一条グループが取引するなど通常ではありえない。 
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