夏休みが始まり、星見小学校は静寂に包まれていた。5年生のシュウたちは、これまで「星見キッズ」として星見計画に関わる数々の謎を解いてきた。6月の事件で佐々木美奈子さんの殺人事件を解決し、地下室の財宝を警察に引き渡した後、夏休みを迎えた彼らは一息つく暇もなく、新たな手がかりに目を向けた。それは、町の図書館で発見された古い日記だった。星見小学校の創設者一族が残したその日記は、星見計画の真実を解き明かす鍵と噂されていた。8月上旬、暑さがピークに達する中、シュウたちは冒険を始めることを決意した。 朝9時、太陽が容赦なく照りつける中、シュウたちは自転車で町の図書館へ向かった。図書館は町の中心部に位置する古い木造建築で、緑の蔦が壁を覆い、どこか懐かしい雰囲気を漂わせていた。入り口で、ランドセルを背負ったままのケンタが汗を拭きながら言った。「シュウ、暑すぎるよ。早く中に入ろうぜ!」図書館の中は涼しく、木の床がギシギシと音を立てた。受付には、老眼鏡をかけた白髪のおばあさん、図書館司書の松本さんがいた。彼女は優しい笑顔でシュウたちを出迎えた。「おや、星見キッズじゃないか。新聞で活躍を聞いてたよ。星見計画の日記を見たいんだね? 町長が特別に許可を出してくれたから、奥の資料室で読んでいいわよ」資料室は図書館の奥にあり、薄暗い電灯が古い本棚を照らしていた。埃っぽい空気と革の匂いが混ざり合い、歴史の重みを感じさせた。テーブルの中央には、革の表紙が擦り切れた日記が置かれていた。シュウはメガネをクイッと直し、慎重に手を伸ばしてページを開いた。カナエが隣で興味津々に覗き込み、タクミとリナ、ケンタも息を凝らして見守った。日記の内容と手がかり最初のページには、「1945年8月15日、終戦の日」と記されていた。シュウが読み上げると、部屋に静寂が広がった。
Terakhir Diperbarui : 2025-06-19 Baca selengkapnya