【2016年1月1日(金) 夜】せっかくの正月休み。でも、子育てしてると時間があっという間だ。蓮と菖蒲、生まれたころは合わせてピッタリ3,000gだったが、もう蓮だけで約3,500g前後、菖蒲は約3,200gという重さまで育っていた。「生まれたのが10月だから、生後3ヶ月って考えたらだいぶ小さいけど……あの頃の倍以上のサイズって考えたらすごいよね」ベビーバスで蓮の頭を洗いながら言う。蓮は気持ちいいのか、目を細めている。もうそのまま寝落ちしてしまいそうだな。菖蒲の方は、ちょうどいま母乳を飲み終わったところで、遥花が背中をさすってげっぷを促していた。今日も双子は、昼間さんざん泣いた。泣くのが彼らの仕事だ。毎回お腹が空いたのか、おむつなのか、泣き方でなんとなくわかるような気もしてきたと思ったら、時にはそのどちらでもなくて、なんで泣いてるのかわからない。「双子だから同時に構ってあげられないし、嫉妬したりして泣いちゃうときもるんじゃないかな」と私。「ええ、まだ早くない? まだ目も見えてるかどうかって感じだけど」と遥花。「それならテレパシーで……“あっ、いま蓮兄ちゃんが構ってもらってるな! 菖蒲の甘えん坊ビーム食らえ!”なんて思ってるかもよ」「あはは、まだヒーロー設定続いてたんだ」「設定じゃないよ! 正真正銘のヒーローなんだもんねー。菖蒲はその美貌で、敵を惑わすの!」「じゃあ蓮は? 何の能力?」「蓮はマイペースだからなぁ。よく眠るし……眠りの能力? ハッ、もしかして、“睡拳”の使い手だったりして……!」「“酔拳”って、酒に酔えば酔うほど強くなるやつじゃなかったっけ?」「寝れば寝るほど強くなる“睡拳”もあるよ! 『スリーピング・モンキー/睡拳』って、1979年の台湾・香港映画ね」「あるんだ! マニアック……って、そもそも誰と戦うの!?」「それはもちろん、世界の平和を脅かすような巨悪達よ! 例えば……」と、本来ならここでアニメのキャラなんかを答えるところなんだけど。急に、クリスマスの夜に私たちを襲撃に来た神崎とかいう男の姿が頭にチラつく。遥花と目を合わせながらも急に黙りこくってしまう私を見て、何かを察した遥花が言う。「ん、どうしたの?」「あ、うん……なんでもない! さあ、蓮、もうお風呂から出て、“ねんね”するよー」蓮をベビーバスから出し
Last Updated : 2025-11-28 Read more