「華凜……」華凜とは5年ぶりだ。5年経っても尚、その美しさは衰えず、増しているようにも見えた。「久しぶりね、杏姉さん」華凜はそう言うと、私に歩み寄る。「南陽市を出て、こんなところに居たなんて、言ってくれれば会いに来たのに」私に会いに来るですって?それを聞いて私は鼻で笑う。「あなたが私に会いに来る?それ、何の冗談なの?」そう言うと華凜はあからさまにムッとして言う。「そんな態度を取って良いの?私は龍月の恋人なのよ?」恋人だから何だと言うのだろう。「私には関係無いわ」そう言いながら思い出す。華凜とは結婚していないと言った龍月の言葉を。私の目の前に立っている華凜に言う。「あなた、龍月と結婚してないそうね。何か問題でも?」そう聞くと華凜が怒りを露わにする。「アンタが!手を回したんでしょう?龍月の両親に私の悪口を吹き込んだに違いないわ」そう言われて笑う。「私が?龍月のご両親に?何の為に?」そう聞くと華凜が言う。「アンタが龍月を愛しているのは知っているわ。龍月の妻の座を自分のものにする為に私を陥れたのよ!」確かに私と龍月の結婚には龍月のご両親が関わっている。でも私は最後までご両親に龍月の思うようにして欲しいと言ったのだ。「妊娠していたんじゃなかった?」そう聞くと華凜の顔色がサッと変わる。「流産したのよ」そう言う華凜を見ているだけで、それが嘘なのだと私には分かる。「アンタこそ!こそこそ隠れて龍月の子供を産んだそうね」そう言われて私は華凜を見る。(どうして華凜が子供を産んだ事を知っているの……?)華凜は私を見下ろして言う。「子供を使って篠江家に入ろうなんて考えない事ね」そう言われて私は言う。「私は篠江家から出た人間よ。篠江家とは無関係だわ」華凜は私に指を突き立てて言う。「その言葉が嘘じゃない事を願っているわ、子供を危険に晒したくないでしょう?」そう言われてカッとなる。「子供に!手を出したら、アンタを殺してやる!」私がそう言った時だった。「峰月さん?」そう声が聞こえて振り向くと、そこには関陽斗が居た。「関社長……」私はそう言いながら、関陽斗にお辞儀する。「何かもめ事かな?大丈夫?」そう聞きながら関陽斗が私の隣に並ぶ。私が言葉を発する前に華凜が言う。「お姉さん、酷いわ。妹が会いに来たっていうのに、殺して
Terakhir Diperbarui : 2025-11-08 Baca selengkapnya