Semua Bab あなたの懺悔に口付けを 離婚後、元夫は私の妊娠検査票を見て発狂した: Bab 41 - Bab 50

54 Bab

41話 露払い

「華凜……」華凜とは5年ぶりだ。5年経っても尚、その美しさは衰えず、増しているようにも見えた。「久しぶりね、杏姉さん」華凜はそう言うと、私に歩み寄る。「南陽市を出て、こんなところに居たなんて、言ってくれれば会いに来たのに」私に会いに来るですって?それを聞いて私は鼻で笑う。「あなたが私に会いに来る?それ、何の冗談なの?」そう言うと華凜はあからさまにムッとして言う。「そんな態度を取って良いの?私は龍月の恋人なのよ?」恋人だから何だと言うのだろう。「私には関係無いわ」そう言いながら思い出す。華凜とは結婚していないと言った龍月の言葉を。私の目の前に立っている華凜に言う。「あなた、龍月と結婚してないそうね。何か問題でも?」そう聞くと華凜が怒りを露わにする。「アンタが!手を回したんでしょう?龍月の両親に私の悪口を吹き込んだに違いないわ」そう言われて笑う。「私が?龍月のご両親に?何の為に?」そう聞くと華凜が言う。「アンタが龍月を愛しているのは知っているわ。龍月の妻の座を自分のものにする為に私を陥れたのよ!」確かに私と龍月の結婚には龍月のご両親が関わっている。でも私は最後までご両親に龍月の思うようにして欲しいと言ったのだ。「妊娠していたんじゃなかった?」そう聞くと華凜の顔色がサッと変わる。「流産したのよ」そう言う華凜を見ているだけで、それが嘘なのだと私には分かる。「アンタこそ!こそこそ隠れて龍月の子供を産んだそうね」そう言われて私は華凜を見る。(どうして華凜が子供を産んだ事を知っているの……?)華凜は私を見下ろして言う。「子供を使って篠江家に入ろうなんて考えない事ね」そう言われて私は言う。「私は篠江家から出た人間よ。篠江家とは無関係だわ」華凜は私に指を突き立てて言う。「その言葉が嘘じゃない事を願っているわ、子供を危険に晒したくないでしょう?」そう言われてカッとなる。「子供に!手を出したら、アンタを殺してやる!」私がそう言った時だった。「峰月さん?」そう声が聞こえて振り向くと、そこには関陽斗が居た。「関社長……」私はそう言いながら、関陽斗にお辞儀する。「何かもめ事かな?大丈夫?」そう聞きながら関陽斗が私の隣に並ぶ。私が言葉を発する前に華凜が言う。「お姉さん、酷いわ。妹が会いに来たっていうのに、殺して
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-08
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42話 心無い噂話

朝から華凜に出会ってしまって、私は気分が落ち込んでしまった。オフィスのPCに向かい、立ちあげるとメッセージが来ている。『新プロジェクト立ち上げのデザインの件』そんな題名のメッセージだ。相手は龍月。メッセージを読んで、安堵した。メッセージの内容はビジネスに徹していて、私が送ったデザインについても関陽斗の了承が取れれば採用したいとの事だった。(良かった……とりあえず、これで大きな仕事には一区切りだわ)後は細かな点について話を詰めて行き、デザインに少し手を加えるだけで済みそうだ。不意にスマホが鳴る。見ればそれは関陽斗からだった。◇◇◇社長室に入る。「あぁ、峰月くん、入って」そう言われて私は社長室のデスク前に立つ。「峰月くんのデザインを見たよ。すごく良いと思う」そう言われてまた安堵する。「そうですか、ありがとうございます」そう言うと関陽斗が微笑む。「先方の篠江社長も気に入ってくれたらしいから、これで話を進めよう」私は今朝の事を弁明すべきか迷う。華凜は部外者だけれど、義理とは言え、私の妹だからだ。「今朝はすみませんでした」そう言って頭を下げると、関陽斗が言う。「どうして峰月くんが謝るの、あれはあなたのせいじゃない。彼女が勝手にした事だ」関陽斗を見ると、彼は微笑んでいる。「お陰様でうちの警備システムの穴が見つけられたんだ、感謝しないと」確かに会社に損害を与えるような事態にはならなかったけれど。「顔色が少し悪いみたいだけど、大丈夫かい?」そう聞かれて私は苦笑する。「会いたくない人に会ってしまったので、そのせいだと思います」私がそう答えた時だった。「じゃあ、今日はワシとランチだな」そう言いながら入って来たのは関会長だった。「関会長」私は関会長に向き直り、深々とお辞儀をする。「おはようございます、関会長」関会長は私の隣まで来ると言う。「頭を上げなさい、杏ちゃんはワシにとって孫のようなものだ。何なら孫嫁になってくれても良いんだぞ?」関会長がそう言うと関陽斗が吹き出す。「おじい様!ご冗談を」関陽斗がそう言うと、関会長は少しムッとして言う。「冗談などでは無い!お前が良い年で恋人も居ないのが悪い!」関会長はそう言って微笑み、私に言う。「良かったらランチをご馳走させてくれ。最近は杏ちゃんが忙しいと聞いて、我慢しとったん
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-09
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43話 接触

今の龍月の恋人は私。龍月はずっと私だけを愛し、杏には目もくれなかった事を思い出させてやろうと思ったのに。当の杏は関係無いと言い、更に私に龍月と結婚していない事や流産した事を言わせたのだ。杏から殺してやると言われて、偶然にも通りかかった男が口を挟んで来た。だから私は杏がどれだけ酷い女かを暴露してやったのに、その男は杏の肩を持った。今までならどんな男だって私の味方になったのに。龍月だって私の言い分を全部信じて、杏の言う事に耳を貸さなかったのに!「関陽斗ね、覚えておくわ」そう独り言を言いながら私は乗って来た車に乗り込む。「どちらへ?」運転手にそう聞かれて私は言う。「海原グループへ」ここは東山市だ。龍月の会社は無い。だから龍月がどこで仕事なのか、見当もつかなかった。今朝、訪ねて行ったらホテルの部屋にはもう居なかったのだ。昨日のうちに下調べはしてあった。東山市で一、二を争っているのは杏が仕事をしている関麗グループと、昔からこの東山市を牛耳っている海原グループの二社だ。そして関麗グループは海原グループと提携している。そのデザインを担当しているのが杏だった。最近、海原グループ御曹司の海原有起哉が杏に手を伸ばしている事は東山市では有名な話だった。熱心に口説き落とそうとしているらしい。それを利用しない手は無い。海原有起哉に杏を奪わせれば良い。そもそも杏は龍月と離婚した身だ。杏の言うように篠江家を出た存在。子供の問題があるにしろ、杏自身が戻らない、戻れない状態にしてしまえば良い。海原グループのビルに入る。海原有起哉を呼び出すのに、私は杏の名を使った。案の定、海原有起哉はのこのことその姿を現した。背格好はまぁまぁ。決してイケメンでは無いにしろ、悪くも無い。ただ素行が悪いのが顔に出てしまっていて、品が無かった。この品性の無さが、きっと杏の癇に障るのだろう事は会ってみて分かった。「アンタは?」待っていたのが杏で無い事に憤慨しながら海原有起哉が聞く。「私は峰月杏の妹よ」そう言うと、海原有起哉は上から下まで舐めるように私を見る。失礼な男だ。「似てないな」そう言って海原有起哉が笑う。「そりゃそうよ、血が繋がってないもの」私は早速、本題に入る。「そんな事より、海原さん、杏を手に入れたいと思っているでしょう?」そう聞くと海原有起哉が笑う。「この間、篠江龍月に釘を
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-10
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44話 良心の呵責

エレベーターを出て左側の扉のチャイムを龍月が鳴らす。しばらくしてドアが開く。顔を出したのはご両親専属のお手伝いさんだ。「杏を連れて来た」龍月がそう言う。お手伝いさんは微笑み、言う。「どうぞ」◇◇◇私は物陰に隠れてエレベーターから出て来る二人を見ていた。(どうして龍月と杏が一緒に居るのよ!)そう思いながら、様子を窺う。ペントハウスの扉が開く。顔を出した人は私も知っている人だった。(龍月の両親のお手伝いじゃない!)私は考えを巡らせる。という事は杏は龍月の両親と会うんだわ。龍月の両親が今、このホテルに居るって事ね。一体、何を話すというの?! 杏は龍月の両親に気に入られている。(このままだとマズいわ、何とかしないと)私はすぐにスマホを出して連絡を入れる。◇◇◇部屋に通される。ペントハウスだけあって、部屋数がかなりある。広いリビングに龍月の案内で通される。「杏!!」そう呼ぶ声の方を見ると、お母様がいらっしゃった。お父様も一緒だ。「お母様……」思わず微笑む。お母様は私に駆け寄ると、私を抱き締める。「杏、元気だった?体は大丈夫?」私はそう言うお母様に微笑む。「えぇ、大丈夫です」部屋の大きなソファーに座るとお母様が私の隣に座り、反対側の隣にはお父様が座る。龍月のご両親に挟まれる形だ。「あのね、杏」お母様が私の手を握ったまま話し出す。「龍月がどれだけあなたに酷い事をしたのか、謝って済む話じゃない事は分かっているわ」私はそう言うお母様に言う。「お母様、お母様に謝って頂く事ではありません」これは私と龍月の問題だ。龍月のご両親はいつも私に良くしてくれたのだから。龍月はリビングの真ん中で立ったまま、私とご両親の事を見ている。「うちのバカ息子が、こんなに素直で可愛い子を蔑ろにして……」そう言いながらお母様は龍月を睨む。「あの、お話は何でしょうか」昔話をしに来たのでは無い。本題に入ろうと思い、そう聞くとお母様は私に言う。「龍月から聞きました、あなた、子供が居るそうね。しかも龍月との子なんでしょう?」DNA検査までしたのだ。言い逃れは出来ない。「えぇ、居ます」そう言うとお母様は涙ぐみながら言う。「一人で産んで、一人で育てていたのよね……」そう言われて私は苦笑する。「弟の桃李が私の傍に居て、私の事や子供たちの事はサポートし
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-12
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45話 家族だけの……

「陽斗様、調べが付きました」そう言って桐山が書類を持って来る。篠江龍月とあの華凜と名乗った女の調査報告書。報告書の冒頭、こう書かれていた。峰月華凜は峰月杏の義理の妹だが、血の繋がりは無し。読み進めて分かったのは峰月華凜はかつて、篠江龍月と付き合っていた事、その後、峰月華凜と篠江龍月は別れ、峰月杏と篠江龍月が結婚した事、3年の結婚生活の後、離婚に至った事、そしてその裏で峰月華凜が妊娠していた事、更に峰月杏も同時期に妊娠し、篠江龍月との離婚後、双子を産んだ事、その子供たちは篠江龍月の子供だという事だ。(同時期に妊娠?自分の妻が妊娠したというのに、かつて愛した女を愛人にし、妊娠させ、妻を捨てたというのか……?)報告書を読みながら俺は笑ってしまった。こんなバカな男が居るだろうか。天下の篠江グループの御曹司でCEOである彼がこんなバカな男だったとは!!峰月杏と対峙していたあの女……峰月華凜は確かに美人だった。篠江龍月と並んで歩けば、それはそれは目を引いただろう。メディアに公表されている写真はいつもあの峰月華凜が篠江龍月と並んで歩く姿だ。だが俺は彼女を見た瞬間に、彼女の根底に流れる底意地の悪さを感じた。実は声をかける前から二人を見ていた。あの峰月華凜は峰月杏を見下すような態度で接し、峰月華凜が峰月杏に何かを囁いた後、峰月杏が殺してやると大きな声でそう言った。あれだけ激高するのだ、おそらくは子供に対して害する発言があったんだろう。しかし、報告書にはこうも書かれていた。峰月華凜と篠江龍月の間に婚姻関係は無し。(婚姻関係無し?!峰月華凜が妊娠し、それを理由に離婚したのでは無いのか?)(これは何か、まだ裏がある……)俺は桐山に聞く。「報告漏れは?」桐山が言う。「もう一つ、報告書がありますが、推察の域を出ていません」そう言いながら桐山がもう一つの報告書を出す。「見せろ」そう言ってそれを受け取る。◇◇◇「食事でもしましょう」お母様にそう言われて、私は言う。「家で子供たちが待っています、ですので……」そう言ったけれど、お母様は譲らない勢いだ。「あなたはうちのバカ息子と離婚して5年、私たちはその前から旅行に行ってしまっていて、あなたに会えていなかったわ、久しぶりに会えたの、だから食事だけでも」そう言われ断れず、私は頷く。「分かりました、でも今
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-13
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46話 可憐という名の仮面

華凜の表情が引き攣っている。「せっかく杏と楽しい時間を過ごして、良い気分だったのに、あなたに会うなんてね!」お母様はそう言って、私に微笑み言う。「行きましょう」歩き出したお母様に連れられ、歩く。一緒にお父様も付いて来るけれど、その場に龍月が立ち止まっている。「龍月!いらっしゃい」お母様が立ち止まっている龍月にそう言うと、龍月が言う。「俺は華凜を送るよ」そう言って龍月は華凜に寄り添う。「龍月!」お母様がそう言うのを私は止める。「行きましょう」お母様は龍月を睨み、私を連れて歩き出す。◇◇◇お母様とお父様はそのまま私を階下へ送ってくれた。「家まで送らせるわ。夜も遅いし」そう言われ私はそれを断る。「大丈夫です、タクシー拾いますから」そう言ってもお母様は譲らない。「いいえ、送らせます」その時だった。「杏ちゃん」そう声を掛けられ、振り向く。「海原さん……」そこには海原有起哉が居た。海原有起哉は私に微笑んで近付くと、言う。「杏ちゃん、今日は何でここに?」にっこりと微笑む海原有起哉は私の隣に立つ龍月のご両親を見ると聞く。「この方たちは?」私が何かを言おうとした時、お母様が言う。「急に親し気に話し掛けて来るなんて、失礼な方ね」そして今度はお父様が一歩踏み出し、言う。「君は誰なんだね?どちらのご令息かは存じ上げないが、杏に気安く話し掛けないで頂きたい」海原有起哉の笑顔が凍り付く。私は慌てて言う。「お父様、お母様、この人は私の取引先の社長です」そう言うと二人とも、海原有起哉をしげしげと見る。「海原有起哉と申します、海原グループのCEOです」海原有起哉がそう言って龍月のお父様に手を差し出す。お父様はその手を無視して言う。「あぁ、東山市では名が通っているらしいな。私は知らなかったが。」お父様はそう言って、背筋を伸ばし、海原有起哉に言う。「私は篠江龍月の父で篠江グループ会長の篠江泰蔵、こっちは龍月の母であり篠江グループ会長夫人だ」天下の篠江グループの会長と会長夫人。そう聞くとこの二人がとんでもない雲上人のように感じる。海原有起哉もまさか、そんな人たちが私と一緒に居るとは思っていなかったのだろう、顔を引き攣らせている。「誰だか知らんが、杏に気安く話し掛けるのは止めるんだな、君の為にも」お父様はそう言って海原有起
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-14
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47話 海原有起哉という男

龍月のご両親の手配で車に乗る。マンションまでの帰り道、車の窓から外を見ながら思う。いつかはこんな日が来る気がしていた。私の可愛い子供たち。桃李と二人三脚で今まで来たけれど、あの子たちは何と言っても篠江龍月の子供なのだ。そして私がお世話になった恩人の孫でもある。龍月のご両親にとっては初孫で、唯一の孫でもあるのだ。けれど彼らは強引な手段に出る人たちでは無い事は私が一番良く知っている。マンションに戻ると桃李が子供たちと一緒に寝付いていた。まるで一番上のお兄ちゃんのように両脇に私の子を抱えたまま、大きなベッドに3人で眠っている。それを見ながら私は微笑む。◇◇◇あんなふうに俺を見下しやがって。俺はそう思いながら、クラブのカウンターで酒を煽る。華凜とかいう峰月杏の妹だという女から連絡を貰い、ホテルに行ってみたら、峰月杏は見た事も無い年上の夫婦と一緒に居た。帰ろうとしている様子だったのを見て、送ろうと思い、声を掛けたのだ。そうしたら、あの夫婦の方が俺を見下して来た。(どこの誰か知らないだと?!この俺を知らないなんて有り得ない!)聞けば彼らは篠江グループの会長と会長夫人だという。どうして峰月杏が篠江会長夫妻と一緒に居るのか分からなかったが、恐らくは今回、海原グループが逃した、関麗グループと篠江グループとの提携話の食事会なんだろうと思った。けれど彼らは峰月杏の事を“杏”と呼んだ。それほど親しい仲なのか?もしそうだとしたら、篠江グループが東山市に来たのも、最初から峰月杏の居る関麗グループとの提携が決まっていたのでは無いのか?(バカにしやがって……海原グループは東山市では1、2を争うグループなんだぞ?!)それに、どうしても解せないのは峰月杏の妹だという女からの連絡だ。ネットで少し調べれば、峰月華凜は篠江龍月の恋人だと記事に出ている。写真に映る女は篠江龍月と並んでも引けを取らない美しい女だ。(この女が峰月杏の妹なのか?)そう疑ってしまう程にはその容姿は違う。そこまで考えて俺はハッとする。(今日、峰月杏は篠江会長夫妻と食事をしていた……そして峰月杏の妹の華凜が俺に連絡を寄越した……これってつまりは篠江龍月が峰月杏を狙っているという事か?)ただでさえ、俺は篠江龍月に目を付けられている。だからここ最近は大人しくしていたのだ。酒を飲んでいるとスマホにメッセージが入る。~峰
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-15
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48話 連れ去られた子供たち

聞こえて来た桃李の声に驚き、声を出せなくなる。桃李が来ちゃダメだと言っている……今朝は桃李が子供たちを連れて保育施設に行った筈……その桃李が私に来ちゃダメだと言っている……子供たちはどうしてるの?何が起こっているの?「どうした?」声がして振り向くと、龍月が会議室のドアを開けて、私にそう聞いた。私は何から話せば良いか、分からず、パニックになる。「桃李が……子供たちが……」それだけ言葉にすると、呼吸が出来なくなる。龍月は私に駆け寄り、私の肩を抱き、聞く。「落ち着け、ゆっくりで良い。誰からの電話だ?」私は首を振る。「分からないの、誰からの電話か、分からないの……」私たちの様子に気付いた関陽斗も会議室を出て来る。「何かありましたか?」そう聞かれ、私は話そうと試みるけれど、パニックになっていて、何をどうしたら良いのか分からない。「門田、今すぐに杏のスマホを調べろ。相手を割り出せ」龍月はそう言って私のスマホを門田さんに渡す。「まずは場所を移動しましょう」関陽斗がそう言い、別の会議室に入る。「何があったんですか?」関陽斗がそう聞く。「誰かからの電話で、子供たちを預かったって……」そう聞いたその場に居た人間全員が息を飲む。「その声の向こうで桃李が……弟が私に来ちゃダメだって叫んで……」ガタガタと体が震える。「子供たちは?桃李は?」そう縋るように龍月に聞く。そんな事を龍月に聞いても仕方ないのに。「まずは確認しましょう。桐山、保育施設に連絡を」関陽斗がそう言って指示を出す。◇◇◇保育施設に朝から桃李は来ていなかった。つまり子供たちも保育施設には行っていない事になる。「IPアドレスが割れましたが、使い捨ての携帯のようです」門田さんがそう言う。「どこへ来いとか、指示はあったか?」龍月にそう聞かれて私は首を振る。「いいえ、無かったと思う……子供たちを無事に返して欲しかったら指示された場所に来いってそう言われただけで……」そうだ、私はそう言われてパニックになってしまって、指示された場所がどこなのか聞いていない。「私のせいで、何も聞いて無かった私のせいで、子供たちも桃李も危ない……」そう呟くと龍月が私の肩を抱く。「大丈夫だ、また連絡が来る」◇◇◇相手の目的が分からない。(身代金か?杏を呼び出す事か?それとも子供たちを害
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-16
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49話 婚姻届

もし仮に華凜が関わっているとしたら、どうだろう?華凜は杏の行方を知らなかったが、俺が東山市に来てすぐに華凜も東山市に来た。そして昨日、俺たちの前に姿を現し、俺の両親から邪険に扱われていた。南陽市に戻るように言ったが、納得している様子では無かった。 杏と俺が離婚して、華凜は意気揚々と篠江家に入ろうとしたが、俺の両親がそれを許さなかった。あの夜、手紙を寄越した運転手の行方が分からなかった事で、杏への疑いを両親は確信出来なかったからだと思っていたが。 門田が言っていた。 杏の母親が亡くなった事故の件も、俺の両親の事故の件も、その後に起きた華凜の誘拐の件も、全てに華凜が関わっているとしたら、筋道が通ってしまうのだ。全ては俺と杏が結婚する為に華凜と別れさせられた事に繋がっている。 ◇◇◇ 車が停まる。私は車のドアを開ける。私の腕を龍月が掴む。「杏、やっぱり一人では」そう言い掛けた龍月の手に触れる。「大丈夫、相手は一人で来いと言っているの。一人で行かなければ、3人とも危ないわ」私は車の外へ出る。少し離れた場所に車を停めて貰った。指定されたのは東山市の外れにある廃工場だ。龍月は人員を配置すると言っていた。龍月ならそれぐらいはやるだろう。 コツコツと足音が響く。廃工場の中に入って行く。周りを見回しながら進む。目の前が開けて、椅子に縛り付けられている桃李とその後ろに縛られて寝転がらされている二人の子供を見つける。桜丞と苺果だ。「桃李!」桃李は椅子に縛り付けられていて、更には口も塞がれている。「来たか」そういう声がして現れた男。全く知らない人だ。「峰月杏だな?」そう聞かれて私は頷く。「そうよ、私が峰月杏よ。一人で来たわ。桃李と子供たちを解放して」その男が手を上げる。すると何人かの男たちが現れ、子供たちと桃李をそれぞれ近付く。最初に現れた男は桃李
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-17
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50話 邪悪な笑み

頭を殴られたような衝撃が走る。「俺は君だけが欲しいんだ、子供も弟もこのまま解放したら、警察に駆け込むだろう?」桃李を見る。桃李が首を振っている。「大丈夫よ、警察には行かないわ。私が行かせない」海原有起哉はニヤッと笑い言う。「子供には興味は無いんだよ、それにこのまま解放しても、厄介なだけだろう?」 「まだかかりそうなの?」そう言う声がして振り向くと、そこには華凜が居た。「華凜……」華凜はゆっくりと歩いて来ながら言う。「結婚、おめでとう、姉さん」そう言われてやっぱり、華凜の計画なのだと分かる。「華凜、あなた、何がしたいの」そう言うと華凜が笑う。「言ったでしょう?目障りなのよ。龍月は私のもの、篠江家の夫人の座も私のものなの。私は龍月と結婚して、篠江夫人になるのよ」海原有起哉に拘束されて身動きが取れない私に華凜は笑う。「アンタが他の男と結婚すれば、龍月だってアンタに手を出せなくなる。それが篠江夫妻であってもね。アンタが自分から篠江家と縁を切ってくれさえすれば、誰も傷付かずに済むのよ」そして背後に居る子供たちを見ながら言う。「それに、これを機に子供たちが居なくなってくれれば、龍月だって諦めがつくでしょう?」そこまで華凜が言った時、私を拘束していた海原有起哉が言う。「ちょっと待ってくれ、篠江龍月と峰月杏の子供に何の関係があるって言うんだ?」華凜は海原有起哉を見ながら言う。「そんな事はアンタには関係無いの。アンタはこのまま、杏の弟も子供も、消せば良いのよ」海原有起哉の腕から力が抜けかける。「アンタが欲しいのは峰月杏だけでしょう?私は峰月杏さえ、龍月に手を出せなくなればそれで良いけど、この事を知っている人間を生かしておけば、アンタは刑務所行きよ?」華凜がそう言うと海原有起哉が呟く。「峰月杏が産んだ子供は篠江龍月の子
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-18
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