「れっ、苓さん……!?」 どきり、と心臓が一際大きく跳ねる。 苓さんにファスナーを上げてもらおうか、と一瞬頭に過ぎったけれど、その考えをすぐに消し去る。 今のドレスは、背中がかなり大きく開いているドレス。 しかも、今はファスナーも閉めれていないから、前面も……腕を離したらドレスが下に落ちちゃう。 胸元も顕になってしまうし、下半身だって──。 そこまで考えた私は、苓さんに向かって答えた。 「だ、大丈夫です苓さんっ。その……店員さんを呼んでもらってもいいですか?」 「店員ですか?何か困ってるなら、俺が手伝いますよ……?」 「その、……ファスナー、なので……」 「……俺が、上げます」 私がそう答えるなり、苓さんが即座に答え、試着室の扉を開けて中に入ってきてしまった。 「れ、苓さん!?」 ぎょっとして私が叫ぶと、苓さんは自分の口元に人差し指をあてる。 「茉莉花さん、大声を出したらお店の人がびっくりしてしまいます」 ほら、背中見せて下さい。そう言いながら、苓さんは私の肩に手を乗せ、くるりと私の体を回転させた。 「それに、さっき店員の中に男性もいました……。絶対にないとは思いますが、もし男性店員が手伝いに来たら、もう一度呼び直さなきゃいけないし、時間がかかってしまうでしょう?なら、俺が手伝った方がいいです」 「た、確かに……そうですけど……」 「ああ、これか……。ファスナーが固いんですね……」 ぽつり、と呟いた苓さんがファスナーを掴んだ。 その拍子に、苓さんの冷たい指先が、剥き出しの私の背中に触れてしまった。 「──んっ」 「…………」 冷たくて、ついついびくりと震え、声が漏れてしまった。 私が慌てて両手で口元を抑えると、苓さんの手がぴたりと止まってしまう。 どうしたのだろうか、と思い、私が苓さんの名前を呼ぼうとした時。 背後から詰めていた息を吐き出すような音が聞こえた。 「──ぁっ!」 「ああ、もう……」 苓さんが吐き出した息が、私のうなじを刺激してしまい、私は再び声を漏らし、体をびくつかせてしまった。 苓さんが、低い声で呻いたと思ったら。 「せっかく、我慢してたんですよ……俺」 「え、あ……っ、苓さ……っ」 ファスナーを掴んでいた苓さんの手が離れ、離れたと思った瞬間、剥き出しの私の背中に苓さんの指先が這う
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-01-06 อ่านเพิ่มเติม