俺と李凱に同時に届いたのは位置情報付きの陽菜からのメッセージ。「行きましょう」という戸田刑事の合図で俺たちは部屋を出て地下駐車場に向かった。 大勢の移動は社員の目を引き、大勢の目が向いたことに李凱が顔をしかめた。「この社内にはシラカワのスパイがいるだろう? 警察が来ていることを知られてらどうする?」「それは……「ご安心ください」」黒崎妹が割り込む。「李社長が副社長室で大暴れしたため警察を呼んだと説明してあります」……合っている様な、合っていない様な……。「おい……俺の評判はどうなるんだ?」「異母妹の為、そんなものドブに捨てられなくてどうするんです」言い切った……思わず俺は兄である黒崎を見た。スッと視線を逸らす黒崎にいろいろ察した。 GPSの示したのは都内のホテル。戸田刑事の指示で覆面パトカーが周辺を包囲していくらしい。ホテルまであと少しというところで、李凱のスマホに陽菜から電話がかかってきた。李凱がスピーカーにする。陽菜と、男二人の声が聞こえた。 『李凱の女のストリップだ』 「……全員殺してやる」「ヒナに触れたら殺してやる」俺と李凱の口から同時に漏れた声と冷たい怒りが車内を満たした。 「藤嶋さん、李さん。警察の手前、そのような発言はお控えいただけると……「「そっちが耳を塞いでくれ」」」 私服の警官が封鎖している入口を通ってホテル内に入る。物々しい雰囲気にロビーにいた人たちの顔が好奇心に駆られたものになるのを横目に見ながら、俺たちは戸田刑事を先頭にフロントに向かった。このホテルのどこかに陽菜がいる。 * 「くそっ」ようやくここまで来たというのに!客のプライバシーを保護するためという理由で、ホテル側は警察による全室の確認を拒んだ。自分たちのホテルで行われている犯罪だと証明できない限りは許可できないと支配人は説明する。その言い分は確かに分かる。でも……くそっ! 「せめてこの男たちがホテルの名前でも言えば捜査令状がとれるのですが……」無茶を言うなと声を大にして言いたい。 どうにかできないか?だって陽菜は諦めていない。怖い思いをしているだろうに、男二人の目を盗んで李凱に電話をかけ、男たちから離れていまはバスルームにいる。あんなことをしてまで陽菜がバスルーム
Last Updated : 2025-12-26 Read more