21. 第三話 疑う士郎 「ロン! 一発だから満貫!」「チュンさーん。どんな手から勝負しちゃったのー?」「いい手でしたよー。テンパイですし」 チュン手牌二三四赤伍六七④⑤34577 「ああ、三色変化を待ちつつのタンピン系ダマ満貫か。これは6索放銃も仕方ないねー。ていうかもうリーチしちゃっても良かったんじゃないの?」 「チュンさんっていい手作りしてるけどチョイチョイ大物手に放銃しちゃってるよね」「アハハ、あまり守備が上手くないんで」「不思議だなー。いつもけっこういいポジションにいるのにね」 井之上士郎はそう言ってチュンの麻雀を疑っていた。(これは本当に本気でやっているのだろうか)と。 というのも士郎はチュンの描いた漫画の熱心な読者であるため(あれだけ麻雀に精通した人物が果たしてこんなにも放銃するなんてあり得るのかな……?)という疑問があったのだ。 しかし、その疑問は頭の隅にありつつも、この時士郎はとくに追求することはしなかった。 ◆◇◆◇ 「では、私は失礼いたします。次は土曜日ですね。またよろしくお願いします」「はい、ではまた次回。よろしくお願いします。ありがとうございました」「チュンさんまたねー」「はい、ではまた」 (ふう、疲れました。と、言ってる場合ではないですね。同人誌のマーケットに出す作品の締切りが近いんでした。今日は寝る前にできるだけ描き上げませんと、そろそろ間に合いません。事務所に連絡して、直帰させてもらって、夕飯を食べてシャワーを浴びたらあとは気絶するまで執筆です)  
Terakhir Diperbarui : 2025-12-13 Baca selengkapnya