Semua Bab 麻雀家政婦『紅中』〜接待麻雀専門家〜: Bab 31 - Bab 40

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その4 第二話 負ける手順

31. 第二話 負ける手順  宏と士郎はじっくり観察していた。紅中の麻雀に変な所はないか。妙な放銃はしてないか。ちゃんと打ってるか確認のために士郎は「チュンさんどんな手だったのー?」と覗き込むことも少しした。しかしプロフェッショナルである紅中はそんな覗き込みにも対応できる、さも『仕方のない放銃』に見せかける手順を採用しているので士郎では尻尾を掴むことはできなかった。  宏が見れば手順の矛盾に気付く可能性もあったが宏はそのような覗き込みをするような馴れ馴れしい人間ではないのでそれをしたら不自然である。人懐こい士郎にやらせるしかないので紅中の高度な『負ける手順』を選択している事実は判明することがなかった。  例えばリーチが入って勝負手でもなんでもない時には撤退するべきだが。その撤退する手順を紅中は悪い手順で撤退するよう選んでいた。  簡単な話が北家が北を切ってリーチしたとする。北はこれで場に2枚切れ。そこに北を引いてきたとして。 こんな手 例)手牌二七七①③④⑤225679 北ツモ A.北(リーチ者現物3枚目の字牌)B.9(リーチ者現物牌&親にも現物)C.①(リーチ者現物牌&南家にも現物)D.二(リーチ者にだけ現物)  まぁ反撃する必要もなくて降りるのが正解そう。という場合なら期間限定の安全牌であるDから処理して行きC→B→Aの順で切っていくのが隙のない守備的手順である。しかし紅中はこの手順を逆に全国共通永久不滅安全牌のAからB→C→Dと選んで行く。そうするとどうなるか? それはつまり『降りているはずの手順なのに脇に放銃することになりうる』ということ。これを『ベタ振り』と言う。元々はリーチ者以外にアガらせる展開にした方が都合がいいと言う時に行う『ワザ放銃手順』だが、これを紅中はうまく接
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-23
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その4 第三話 切る理由を持っていない

32. 第三話 切る理由を持っていない (なんとなーくだけど2人からの目線を感じますね。チェックされてるといいますか……。士郎さんはこれまでの感じからまだ雀士として未熟ですのでダマせると思ってたんですけど何かに気付きましたか。侮れませんね。宏さんは明確に優秀な打ち手ですから今まで以上に今日は気を付けないと……。さて、どうするか)  すると北家章生からの先制リーチが入る。 「……リーチだ」 章生捨牌 ドラ西1南中⑧一二6⑤北リーチ (うっ、あまりにもヒントの多いリーチ。 分かりすい本命牌がいくつかあります。 まず2-5索。最終手出しが完全安牌の北であることからも愚形のリーチはほぼ否定されました。ということはリャンメン以上。 1巡目の1索の後に2巡目南という手順から見える4索の存在とそれでも6索を捨てた事実から34索というターツがある可能性の高さがうかがえます。ここは本命。 また、完全安牌の手前で切られている⑤周りから赤⑤含みの④赤⑤あるいは赤⑤⑥の可能性もありますね。もし赤を持っていないなら完全孤立から切り出した可能性がありますが手出し一二萬の切り出しから四伍萬というターツ持ちの可能性の高さがあるため完全孤立の⑤をこの中盤まで引っ張った可能性をやや否定気味です。 充分な広い受けである34四伍と切られていった16一二⑤が示すもの。それは345のタンピン三色です。 ⑤筒を先切りしたかったのは⑤筒跨ぎの③筒高目になりそうな気のする場になっていたから少しでも早く切っておきたかった。 受け入れ枚数を減らしても先切りしたのは雀頭が引けない待ちだから。つまり2枚切れの八萬あたりが頭と見ます。 そしてリーチ前の「……」の逡巡から察するにこの中で最も本命視されそうな待ちが結局
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-24
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その4 第四話 理由付け

33. その4 第四話 理由付け  その日はそこから先も紅中は勝たず負けずで勝者をコントロールした。なぜ負けないかというと二着三着あたりにいないと無理に押して放銃ということの『理由付け』が出来ないため着順コントロールするためには自分は二着三着あたりをキープしなければならないのである。 なのでラスを取るときは決まってオーラスでの放銃だ。しかもそれもあまりやらない。オーラスは一番ドラマチックな場面なため、なるべく不参加で大丈夫そうならじっと見守るようにしている。  ちなみに、紅中の接待麻雀は超一流で、いつ何時覗き込まれたり質問されたりしても不自然ではない手にしてある。それを行う秘訣は『常に監視カメラがあるというイメージで打つ』ということだった。自分の手はいつも覗かれているつもりで、その上で接待麻雀をするという超難度の選択を行っているのが麻雀家政婦紅中という雀士なのであった。  そこまでは完璧だった。手牌に関しては落ち度はなかった。しかし、紅中は完璧に演じたつもりでも宏と士郎の考えは一致していた。  ◆◇◆◇  その日の夜―― 「やはりチュンさんは手を抜いているな」「兄ちゃんもそう思った? 僕も、確信したよ。あれは勝ちを譲りに来てる」「確信したのはあれだよな」 「「倍満ツモ」」 「流局間際の倍満ツモ親っ被りをしてホッとするやつはいない。勝ちにきてるならな」「だよね。あれが序盤や中盤ならホッとしても納得するところはあるよね。『あ、放銃しそうだったのかな?』みたいな。でもあと2巡で流れそうだったらそのリアクションはおかしくなる」「あのリアクションを理由付けするとしたら『あ、大きくリードしてもらえて良かった。これで私は普通にやってればトップにはなれません。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-25
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その4 第伍話 新たな依頼

34.その4第伍話 新たな依頼「近頃チュンの掃除道具全然減らないけど最近掃除してないの?」と事務所で道具管理を任されるようになったリュウハが聞いた。「あ、はい。そうなんですよ。家の子たちが家事をやってくれてるんで、全然掃除することなくて。だから最近は麻雀しかしてないんですよ」「そんな家政婦ありえるの」「私もそう思ったので一応、家じゅうをチェックして回ったんですけど綺麗なんですよね」「それなら私でもできるじゃん。麻雀すればいいんでしょ?」「まあ、できますが。私の取った契約ですので……」「はは、ウソウソ。ジョーダンよ! あー、私も少しは家政婦として仕事取らないと本当に解雇されかねないし頑張らないとなー」と言いながらダラッと椅子に脱力状態で座るリュウハはどう見てもヤル気0だった。「まあ、適材適所と言いますし。何かしら事務所で仕事はしてるし。完全にサボってるわけでもないので、リュウハはそのままでいいんじゃないですか?」「そっかなー」 すると奥から「良いわけないでしょ」と厳しい声が聞こえてきた。東所長だ。「あ、所長。聞いてましたか……」「今度シロ子がお城みたいな大豪邸での仕事を取ってきたからリュウハはそこにサブで行きなさい。2人がかりでも大変な大きさだからあなたにも出来ることはたくさんあるはずよ」「は、はい!」「あと、チュン!」「はい」「リュウハを甘やかさないの。それとシロ子の行く大豪邸は本当に広いから来月からでいいので手伝える時はチュンにも行ってもらう。三元組で対応してきなさい」「はい、ではスケジュールを見て行ける時に行きます」「任せたわ」◆◇◆◇「というわけでですね。来月から創作活動する時間が取れなくなりそうなんですよ。せっかく毎回続きを楽しみにしてくれてる所に申し訳ないのですが……」「えぇ!? やだよお。早く続き読みたいのに」「コラ! 士郎。ムリを言うな。チュンさんはあくまで趣味の範囲で描いてる漫画家なんだぞ。本業を優先させるのは当然の事だ。それなのに士郎がワガママ言ったらどうなると思う?」「どっ、どうなるの?」「チュンさんのことだ。漫画の方もなんとかして頑張るだろう。寝る時間を削ってまでしてな。おまえはそれを望むつもりなのか?」「うっ……の、望まない……」「ご主人様、お気遣いありがとうございます。士郎さん、そこ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-26
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その4 第六話 もしかしたら、もしかして

35. 第六話 もしかしたら、もしかして (士郎、わかってるな。今日はチュンからロンするなよ?)(わかってるって。むしろチュンさんに放銃していけばいいんでしょ。うまくやれるかはわかんないけど、やってみるよ)  井之上兄弟はそう決めていた。チュンさんを勝たせるぞ。と。 紅中は紅中で今日も今日とて接待麻雀をするつもりである。つまり、普通にアガリに行ってるのは何も知らない章生だけ。  こうして、とても変なゲームが始まった。  ◆◇◆◇  ゲーム開始から数十分後―― (何かおかしいですね。いつもならポン! チー! とハチャメチャに仕掛けてくる士郎さんがおとなしいし、宏さんもまだ1回もリーチをかけていません。いつもは一番リーチをかけるのに。二人とも不調なんでしょうか?)  不調。そういう可能性ももちろんあるだろう。しかし兄弟二人ともであることが紅中に怪しませた。しかも、それでいて暴牌は投げてくるのだからおかしな話である。手が悪いのであれば危ない牌を切る必要はない。 (この二人……何か目論見があると見ました。例えば、理由はわかりませんが。今日はお父さんに勝たせたい……とか)  さすがは接待麻雀のプロである。井之上兄弟の行動から接待麻雀をしようとしてることをものの数十分の対局で見抜いてしまった。しかしそれがまさか自分への接待だとはまだ思いもしないわけだが。  状況に変化があったのは場替えをして紅中が章生の上家になった半荘三回戦目南2局の紅中の親番。  章生は萬子、筒子、字牌という順に捨てていて萬子と筒子の真ん中も切り出したしリャンメンターツも捨てたが索子は1枚も切っていない。こ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-27
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その4 第七話 章生の計画

36. 第七話 章生の計画  章生は麻雀に集中していなかった。というのもいま章生は悩んでいることがあったのだ。 (家政婦を雇って綺麗に片付いた。準備は整ったな……。仕方ないよな、純子。許してくれ)  井之上家の最も大きな収入は純子の作家活動によるものだった。駅から離れているとは言え都内にここまで大きな家を持てるのは妻である純子のおかげであり、陶芸家の章生だけでは到底無理である。つまり、維持が不可能なので売りに出す計画なのだ。 その事を子供たちにはまだ話せてない。子供たちにとってはここが母との一番の思い出の場所であり、そこを手放すことになりそうだという事をどうしても言い出せないでいたのだ。 (物より思い出というが、それはこれからも思い出を増やしていける関係があってこそであり、あの子たちにとって死んでしまった母との繋がりは思い出だけなんだ。それをどうしたらいいか……)  章生はそんな悩みを誰にも打ち明けられずにいた。アトリエには自分しかいないし、唯一の相談相手であった妻はもういない。 (宏の言う通りだな。死んでからでは何もかもが遅い。なんでおれはこうなんだろうな。だが、なんとかするしか……ない)  子供2人はまだ大学受験や高校受験を控えてる。うちにはお金がありませんなどというわけにはいかないのだ。子供たちの将来、とくに進学のことを考えたらここは手放して、自分たちは借家にでも引っ越しすべきである。 3人家族なら小さな部屋を借りて暮らすことも可能だ。思春期なのでプライベートという問題はあるがそこは我慢してもらうしかないだろう。とにかく、陶芸家の章生には定期的に入る収入というものが無かった。なのでこの家から出ていき、家を貸して家賃収入を得るという方法を取るべきだと考えたのだ。 (この計
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-28
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その4 第八話 従業員規制

37. 第八話 従業員規制  紅中は井之上家に対して接待麻雀をしているので自分はあまりアガらない。宏と士郎は逆に紅中を勝たせようとしているのでやはりアガらない。唯一普通に打つはずの章生は考え事をしていてアガリを逃している。そんなグダグダの麻雀があるだろうか。 (兄ちゃん……僕、もう普通にやろうかな。このままじゃ、なんか麻雀になってなくない?)(そうするか……。とりあえず俺はチュンからは取らないようにするけどな)(でもツモったら仕方ないでしょ?)(そりゃ、まあな)  紅中のアシストに徹底しようとしていた井之上兄弟はこのままだと誰もアガらないまま半荘が終わりかねないのでちょっと考えを改めることにした。  ◆◇◆◇  一方、紅中は―― (この子たち……勘の鋭い子たちだなとは思っていましたけど、まさか私の接待麻雀に勘付くとは思いませんでした。いや、まだ勘ぐっているという段階でしょうか。だとしたら、ここらで私も考えを改めて一度勝ちに行くべきかもしれませんね。ここから先、この半荘は勝ちを狙いに行ってみますか)  そう思った紅中は勝つ麻雀を打ちはじめた。 「ロン」 紅中手牌 ドラ七二四伍六七七七②③④234 三ロン 「12000は13500です」 「うわ!! すごい手」  放銃したのは士郎だった。タンヤオ三色ドラ3のダマハネだ。 (あれ? チュンさん勝ちにきてる?)(どうなんだろうな。まあ放銃は予定通りだ。いい
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-29
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その4 第九話 完全勝利?

38. 第九話 完全勝利?  その日の紅中の帰り際。章生は紅中に相談をしようかどうするか悩んで、一旦保留にした。 (やはりもう少し自分で考えてからにしよう。チュンさんは大人っぽいとはいえ実際には20代の若者だ。45歳のおっさんが人生相談するのは違うだろう)  それに、その事を相談するよりまずは次の作品作りだ。2ヶ月後には窯焼きして3ヶ月後に個展をするのだ。その時にメインとなる新作のアイデアがまだ決定していない。そろそろ猶予がなくなってきている。考えなければいけないことが山積みなのだ。 (引っ越しなどはそこまで早急にしなけれならないことではない。それに次の個展がうまく行けば切羽詰まるということもまだないだろう。この件はまだ保留だ) 「うーん。次のメイン作品は正七角形の湯呑みを作るか……」  ◆◇◆◇ 「はーーー。今日の仕事は……お仕事した感じしませんでしたね。ただひたすら麻雀が楽しかった……」(いいんでしょうか? これが仕事で。私は家政婦だったはずでは? ……しかし、井之上兄弟の洞察力は……あれは母親譲りのものでしょうね。あの2人の前では私もまだまだ未熟ということでしたか……精進しないといけませんね) 「とは言え……!」  そう、とは言えだ。とは言ってもそれによって勝ちに行く麻雀を披露してそれで満足してもらえたなら結果100点である。お客様が満足するなら接待麻雀専門家としてこれ以上の成果はない。それに、それよりなにより長男の宏がついに壁を取り払ったように思えた。父親に対しても、自分に対しても。&nbs
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-30
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その5 第一話 井之上家の問題

39. ここまでのあらすじ  紅中が接待麻雀をしていていることに気付いた井之上兄弟はその接待は受けるつもりがないと突っぱねる。一方、章生には悩み事があった。この家を売って出ていくかどうか。その悩みを子供たちに気付かれてしまい、一度は良い空気になっていた井之上家の親子関係にまた亀裂が生じた。  【登場人物紹介】 紅中ほんちゅん  本名は真中紅子。チュンの愛称で親しまれる成績優秀な『アズマ』のスーパーエース。趣味は同人誌作りでプロ顔負けの漫画を描く実力者。ビジュアル的にもイイ女だが味音痴なのが玉にキズ。いつか同人誌フリマで壁サークルになるのが夢。  東あずま  本名は東正美。アズマの所長。口では厳しいことを言うがその実は面倒見が良くて母性に溢れた優しい女性である。  緑發りゅうは  本名は阿智山緑。アズマの給料泥棒。基本的に事務仕事専門。頭脳明晰で高学歴。身長144センチで高い所に届かない。しかも人見知り。家政婦をやるには少し向いてない女。麻雀は得意でどんなルールの麻雀も器用にこなす。  ミナミみなみ  本名は片岡南。アズマに所属している家政婦。成績はそこそこ優秀で紅中の次くらいに稼いでくる。紅中の成績にあやかって最近は長い髪をお団子にした。  シロ子しろこ  本名は白田雪子。アズマ所属の家政婦。出勤日数は少なめで実家暮らしの27歳。アズマに出勤してない時は本を読んでゆっくりしてる。たまに紅中の同人誌作りも手伝う。&
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-31
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その5 第二話 リースバックシステム

40. 第二話 リースバックシステム 「チュンさん。その『リースバック』というのを詳しく教えてもらえますか」 「ええとですね。リースバックというのはこういうものです。いま章生さんのケータイに東所長から送られてきたデータを転送しますね」「お願いします」 ──── 【リースバック】とは  自分の家を不動産会社に一度売却してまとまった資金を得る。そのあと売った自分の家を自分で賃貸契約し、月々の家賃を支払うことで住み続けるというシステムである。 井之上家の場合 【年齢、家族制限なし】 45歳でも、子供同居でもOK。家族3人暮らしのまま住み続けられる。【資金の使い方】 売却で一括資金が入るので、生活費、子供の教育費、陶芸家の事業資金などにすぐ使える。母親の収入がなくなった穴埋めに適する。【毎月の負担】 賃貸契約なので当然家賃が発生するが、固定資産税・大規模修繕費は業者負担になるので、維持費が減る。【買い戻し可能】 多くの会社で将来的に買い戻しOK(売却価格の1.1〜1.3倍くらいが相場)。子供たちが成長して収入が増えたら、家族で買い戻す計画も立てやすい。【デメリットの対策】 家賃は相場より高めになりやすいが、大きな家なので売却額もまとまるはず。複数の業者で見積もり取って、家賃を抑えられる会社を選べば負担軽減可能。 ──── 「一度売却した家を自分で借りて住み続ける……。こんなシステムがあるんですね。全然知らなかった。当然子供たちの同意が必要にはなるけど、これならこの家に住み続けながら子供たちの教育費にも安心できそうです」「家賃の発生がありますのでしっかり支払
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-01-01
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