鑑定日当日。ふたりは指定された病院へ行き、DNA鑑定をする。口腔粘液を綿棒で採取するだけの簡単なものではあるが、細かい確認作業が多い。サンプル封印などに立ち会い、偽装や改ざんがないことを何度も確認した。 病院から出る頃には、ふたりとも気疲れでぐったりしていた。 「提案なんだけど」 バスに揺られながらぼんやりしていると、敏貴が口を開く。 「なんだ?」 「今日、外食でよくね?」 「賛成……。作る気ない」 ふたりはバスから降りると、近所のファミレスに入った。注文を終えると、気まずい沈黙が訪れる。最近和解したとはいえ、まともな会話をしない期間があまりにも長過ぎた。 (はぁ……。世の親御さん達はどんな話振ってるんだろ……) 「なぁ、学校どうだ? 楽しい?」 「なんだよ、急に」 「いや、そういう会話してこなかったよなって思って……」 「「別に、フツーだよ、フツー」 「フツーって……」 何か会話を広げられないか、必死に思考を巡らせるが、思いつかない。それだけ敏貴との距離があると思うと、悲しくなってくる。 「だりーって思いながら授業受けて、休み時間と放課後は、ダチとテキトーにふざけて……。それだけ」 「そっか、そういうモンだよな。俺も学生時代、授業はダルかったな……。勉強できる事自体はありがたいんだけど、めんどくさいものはめんどくさいっていうか……」 「勉強ありがたがるなんて、変なの」 「はは、そうかもな。けど、学校にいる時だけは、俺も他のクラスメイトとかと変わらないって思えたからさ……」 「あ、そっか……」 敏貴は気まずそうな顔をする。雅紀はそれに気づくと、デコピンをして笑った。 「しけた顔するなよ。言っとくけど、俺は自分のことを可哀想だ何て、一度も思ったことないからな」 「そうなのか?」 「だって、兄弟はたくさんいるし、親代わりの職員だって、何人もいた。何十人もの兄弟なんて、一般家庭じゃ経験できないだろ? それに、チビの世話をしてたおかげで、お前を育てられたってところもあるし」 「へぇ……。俺が2歳の時だっけ? 連れてこられたの」 「そうそう。寒空の下で子供放置とはなぁ……。ほんの数年しかいなかったとはいえ、施設で働いてた人間のすることじゃねぇよ」 見たことない雅紀の険しい顔に、
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-11-30 อ่านเพิ่มเติม