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■⑤

Penulis: 水沼早紀
last update Terakhir Diperbarui: 2026-01-14 15:47:34

男なんて……私はいらない。邪魔になるだけ。

そうだよね?ボス……。

それは教えてくれたのは、あなたですよね? 復讐のためなら、愛を犠牲にすることを厭(いと)わないのが殺し屋なんだよね?

例え愛した人でも、殺すべき人なら殺すと、ボスは前に言ってたことがある。 愛は復讐において、最も邪魔な存在なんだと。

だから私は、それを信じる。絶対に愛に縋ったりはしない。

縋ったりなんて、しないーーー。

✱ ✱ ✱

「ボス、お疲れ様です」

「お疲れさん」

そして日曜日、私と他の仲間はボスの元を訪れていた。

「お前たち、次の仕事だ」

「はい」

次の抹殺相手は、一体誰だろうか? まあどんな相手でも、私はひるまない。

「次の仕事は、春沼製薬の春沼の秘書である、高田という人物からの依頼だ」

「春沼製薬?」

春沼製薬って……謎に包まれたあの人型(ひとがた)ウィルスに感染した人のための飲むワクチンを開発したというあの、春沼製薬?

なぜ春沼製薬から依頼が? しかもその秘書って……?

「春沼製薬の高田という人物からの依頼は、ただ一つ。春沼という男の命を狙っている者を抹殺して欲しいという依頼だ」

「……命を狙われている?」

ということは、その春沼という男を狙っている人物がいる?

「何でも春沼会長の元に、脅迫文らしき物が届いたらしい」

「脅迫文?」

ということは……春沼は誰かに脅されている?

「お前たちはその人物を特定し、急いで抹殺しなさい」

まずはその人物を見つけ出す必要があるってことか……。なるほどね。

「なお、これは極秘任務だ。 春沼会長が命を狙われていることは、本人と秘書の高田という男しか知らない」

「どういうことですか?ボス」

と問いかけると、ボスは「春沼製薬の社員たちを混乱させたくないからと、会長直々のお願いだ」と答えた。

「……なるほど」

でも騒ぎが大きくなれば、混乱を招かざるを得ないだろうし……。

どうやってその人物を見つけるかが、カギになりそうね。

「秘書の高田の話によると、春沼を恨んでいる人物に心当たりはないらしい。春沼は優しくて社員思いで、恨まれるような人でもないということだ」

恨まれるような人でもない、か……。果たして本当にそうなのだろうか。

なんとなくこのミッションには何か裏があるような、そんな気がする。

「ボス、一つよろしいでしょうか?」

「なんだ?朱里」

ボスは私に視線を向ける。

「どうしてそれを、警察ではなく私たちに?」

「警察では頼りにならないから、だそうだ」

「……は?」

はい? それだけ?それだけなの?

「命を狙われていることに対してかなり警戒している春沼会長だ。慎重に行動してくれ」

「分かりました」

私たちはすぐさま、行動を開始した。 すると、ボスに呼び止められる。

「朱里、お前に一つ頼みがある」

「はい。何でしょうか?」

「朱里に一つ、やってもらいたいことがある」

「私に?」

それは一体、どんなミッションなのだろうか……。

「この男なんだが……脅迫文が送られてくる前の日、春沼製薬を彷徨(うろつ)いていたと報告が上がっている」

「彷徨いていた?」

じゃあこの男が、脅迫文を出した犯人……?

「この男が何者なのか、探ってきてほしい」

「……分かりました」

ボスが私にこの話をするってことは……私の身体を使う時が来たってことかな。

「雅人に警視庁のデータをハッキングさせて、この男の情報を入手した。名前は潮江直弥(しおえなおや)」

「ウソでしょ……?」

「この男、よくこのバーに潜伏してるらしい」

ボスは私に、とある資料を渡してくる。

「なるほど……。ここに行けばいいんですね?」

「そうだ。ヤツの行動を詳しく探ってほしい」

「……承知しました」

まるで警察の潜入捜査みたいな感じだけど、なんとかやるしかなさそうだ。 私のこの武器を使って、私なりのやり方でやってみせるわ。

「朱里、期待してるぞ」

「はい。 必ずボスのお役に立ってみせます」

ボスの期待に応えたい。もっともっと、役に立ちたい。

「……まずは潜入してきます」

「よろしく頼んだ」

私はまずこの男の動向を探るため、このバーに出向くことにした。

噂によると、彼は週末は必ずここで飲んでいると聞いた。だから必ず現れると想定した。

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