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■⑨

Auteur: 水沼早紀
last update Dernière mise à jour: 2026-01-15 15:53:40

今一番辛いのは、何より荒井さん自身だと思う。 だからこそ私たち教師は、生徒一人一人に対して向き合って行かないとならない。

「荒井さん、辛いのに話してくれてありがとうね? 荒井さんの気持ちは、先生にもよく分かるよ」

こんなことを言うのは、気休めにしかならないかもしれない。

「荒井さん、恋をするのは本能だから。それを誰にも止めることは出来ないよ。 誰かを好きになる気持ちなんて、止めることは出来ないもんね」

「先生……」

「先生も人を好きになることあるから分かるけどさ、抗えないんだよね。誰かを好きになることって」

私には正直に言うと、恋なんて分からない。私には恋なんて不必要だから。

恋なんてしても、幸せにはなれない。 私にはやるべきことがあるから。

「ありがとう、先生」

「荒井さん、またいつでも相談してね? 先生、いつでもみんなの味方だから」

教師という立場上、生徒たちのいざこざが起きた時速やかに対応しないとならないけど、それだって教師という仕事の範囲だからだ。

「先生、本当に優しいんだね」

「そんなことないよ? 先生はみんなに楽しく学校生活を送ってほしいだけ」

私には先生なんて、そん
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