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強制狂葬 狂眼ドール のすべてのチャプター: チャプター 31 - チャプター 40

56 チャプター

11. 歪みの片鱗

 ガシャリと重厚な鉄の扉の鍵が締まる。 その鍵を守るように看守人形が無言で棒立ちになる。「あー。戻った戻った。昼寝でもするかな」 気楽そうにストレッチをしながら先を行く京の背を涼が見つめる。 意外だ──と、京と過ごして二日目に思った。京の感情に『不安』の色が見え隠れしていた。それはラムネのように綺麗な薄水色で酷く脆い欠片が砂上になってはまた集まって砂になるのを繰り返す。キラキラして視えるそれは精神的な脆弱情報なのだ。「京、ごめん」「別に……。いや、ファイト中に乱入は洒落になんねぇ。全部説明しないと駄目なお子様かよ」「あんな……躊躇いもなくすぐ殴るとか……びっくりした」「ファイトなんだから当たり前だろ。ジャンケンで済むなら所詮その程度の揉め事だ」「そうだけど……」 囚人塔に戻った二人を見て、周囲が気付き話を始める。「おい、来たぜ」「どうする ? お前先いけよ」「いや、大丈夫なのか ? 揉めたくねぇよ俺ァ」「ああいうのは早いもん勝ちだ」 京が溜息をついて涼を横目で見る。「大人気じゃねぇか。どうしたもんかな」「そうだね。とりあえず、最初は少ない人数で少しずつ始めないと、またやらかしちゃうからね」 涼に『癒し』を辞める選択肢は無いということだ。「あ ! 涼くん ! 」「「あ……」」 ザワつく囚人の中、階段を登る途中にサラと出会した。「良かった ! あの後どうなったのかと ! わたしを守ってくれたんだね。ありがとう。ごめんね、来て突然あんなの見たらびっくりするよね」「いえ。来て半日経たず京がファイトしたし、そう言えばそういう場所だったなって」「あはは ! そうだったそうだった ! 」 朗らかに笑う。その姿は『気さくな近所のお母さん』だ。相変わらずドレスは一張羅
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12.『癒しの部屋』

「……金木犀が枯れてる」 備え付けの便器の傍に置いた金木犀の小枝が不自然なスピードで枯れていた。「切り花よりもたねぇんだよ」 夕食前、房の貴重品をポケットに入れていた京が答える。「なんで ? 水も入れてあったよね ? 」「さぁな。ここはあの世と変わんねぇ世界だからな。生き物には向かねぇのかもな」「生き物には…… ? じゃあ、翡翠さんとかどうなんだろ ? 寿命縮んだりしないのかな ? 」「はぁ ? 」 涼は翡翠が人だと思っている。  いや、涼だけではないのだここにいる殆どの囚人は涼と同じ疑問を抱いたことがあるだろう。  京は悪戯な笑みを浮かべると涼に頷いて見せる。「確かになぁ。お前、今度聞いてみろよ」「うーん。不思議だもんね」 どこまでも涼は人を疑わない。涼をそうしてしまったのは、大人に疑念を持ったとしても、それを許さない環境に長くいたせいだ。「俺、後で採りに行くよ」「ああ。頼むわ。  さて、早く行かねぇと混み合うぜ」 二人が房を出ようとした時、廊下の向こうからサラが来た。「あ、涼くん。お願いがあって来たの」「なんでしょう ? 」「この人達ね、涼くんに視て貰いたいんだって」「え ? 今から ? 」「駄目かな ? 」「いいですけど……上手くできるかどうか」 サラの背後にいたのは二人の男。  どちらも大人しそうな印象で危害は無さそうである。「涼、ここに他の奴入れるなよ」 京が釘を刺す。  不特定多数を房の中に入れるのは確かまずい環境だ。「エントランスでいいわ。元々その予定でしょう ? 人目につかないし」「そうですね。移動しましょうか」 涼がサラと歩き出す。連れられてきた囚人二人もオロオロと従うだけだ。  京は溜息をつくと、涼の肩を叩く。「俺、先に食堂行く。揉め事起こすなよ」
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13.侵食する藤色

 スミスの差し出された手をソッと包み込むようにゆっくり触れる。 汗の匂いが香る。人形ではなく、恐らく生前の過去が涼に視せている。汗と鉄の匂い。 笑い声と煙草の混じる空気。「う……」 突如、肩が重くなる。何とか耐えてスミスの手を握り続ける。 体が鉛のように重い。体勢を変えようとしても足は泥に嵌っているようにピクりともしない。 疲労感だ。 このスミスと言う男は、恐らく怠け者の類ではない。ある日突然糸の切れたマリオネットのように、精神を病んだ。それも無自覚のストレスにより身体の変化が先だったのだろう。体調不良がメンタルヘルスに結びつかなかった。 夜色。 光が見えない。 ──大丈夫。今日、夜が明ける ! 「……っ、はぁ、はぁ……」「涼くん ! 」 スミスから手を離し、突然ぐったりする涼にサラが心配そうに覗き込む。「大丈夫……です。でも、最初より慣れて来……」「くくく ! 」 サラに笑顔を向けた涼の目の前でスミスが大笑いを始めた。「スミス…… ? 」「くく ! あはははははっ ! しょうもねぇ !! 」 呆然とする涼のそばで、サラが目をキラキラさせる。「どう ? 気分が良くなったでしょ !? 」 スミスはサラの背をバンバンと叩きながら笑い転げる。「そうだよなぁ !? バッカだなー、俺 ! なんでここにいるんだよってな ? 俺はクリスチャンだぜ ? そもそも自殺なんかしねえんだよ。だから、考えた時点でもう病気だったんだよなぁ ?  うん。そうだ。病気だったんだ。俺が悪いわけじゃねぇ。悪いのは病気さ。 あー……一回きりの人生無駄にしたなぁ。けど結局今も体があって飯が食えるんなら第二の人生だよな ? 特殊な空間って
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14.義足の軍人 ブレード

 大時計が鳴るその下で、京は隣に来たフェンランに気付いてフォークを持つ手を止めた。「一体なんだってんだろうね ? 」「さぁね」「涼は ? 一緒じゃないのかい ? 」「あいつは早速『癒し』中。フェンラン、あんたが男の心配かい ? 珍し」「別に。 ……いいや。心配だよ。認めよう」「……」「翡翠の旦那は何も言ってなかったのかい ? 」「何も。案外、本当にお気に入りなのかもって思ったぜ ? 」 京が嗤う。 フェンランを試すように。 しかし事実、翡翠は涼を特別視しているのは事実だ。 フェンランはそんな態度を取る京に、なんでもない顔を向けるだけだった。「どうだか」 冥花の煙を深く吸い、誰もいない上へ吐息を向ける。「京。あんたも随分、気に入ってるように見える。 わたしは危険だと思うけどね」「危険ねぇ」「誰かがどうなるって話じゃない。バランスの話しさ」「バランスと言えば、あんた古参なんだよな ? 同期の奴っていねぇの ? 」 フェンランの空気がヒリつく。 京も態と向けた問いだ。フェンランの反応を見たい。「どうしてだい ? 」「だって女囚ではあんたが古参で上手く纏まってるじゃねぇか。男の場合、誰が最初か……皆んなあやふやだろ ? あんたみたいなしっかりしてんのが居ねぇから気になったんだよ。 それこそ、バランスって話に繋がるんじゃねぇの ? 」 フェンランは京の分かりやすい挑発を鼻で笑った。「わたしが言うバランスってのは、『城』の中のバランスを言ってんのさ」「分かってるぜ ? 」「……」 京が頬杖を付いてフェンランを睨みつける。「あのサラって奴。あんたの群れから除名になったらもう野放しか ? アフターフォローも
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15.世話焼きなサンドウィッチ

 涼が花瓶を持ち房へ戻ると、京は既に食堂から戻っていた。「遅かったな」「エントランスに行ったついでだから、金木犀も採って来たんだ」「サンキュ」 涼は力無く項垂れる京の『怒』の感情に戸惑ったが、口に出さないことに決める。「涼く〜ん ! 戻ったァ ? 」「サラ……」 いつの間にかサラが、陽気に鉄格子の外から手を振って覗き込んでいた。「……」 先程別れたばかりのサラがまた涼の目の前に現れる。涼はぽかんとしていたが、京はあからさまな嫌悪感を顔に浮かべた。「今度はなんだよ」「食堂、閉まっちゃってたでしょ ? 行った ? 陳さんに頼んで作って貰ったの。食べて」 サラが紙の包みを差し出す。勝手に入ってくるつもりはないらしいが、涼より先に京が受け取った。「ちゃんと食わせるから。休ませてやれよ」「勿論 ! 邪魔なんかしないわ !  じゃあねん♪涼くーん」 ご機嫌なサラはまたフラリと他の房へ流れて行った。「はぁ〜……。母性本能ってやつ ? それとも別の何かか……あいつは解ってたと思ったんだけどな」「解ってた ? 何を ? 」 京から包みを受け取った涼は、不思議そうに京を見上げる。 京はサラの消えていった廊下の先を眺めながら、そのまま答えなかった。 涼の『癒しは薬』。『良薬も所詮は薬』。 分かっていたはずのサラの変化。 京は考える。涼には安心して『癒し』の場を与えて、囚人たちを巻き込めばいい。だが、盲目的に一人が暴走し、涼を神格化してしまう直前だ。このままだとこの『城』は望まぬ悲劇を産んだことになってしまう。「何を……か。なんだろうな ? 」 涼はベッドに腰を下ろすと早速包みを開け始める。「でも良かったな。 食事はした方がいい。飲
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16.誘導尋問

「そう。器用に見えて、実は小難しいルールで自分を守ってるだけじゃねぇの ?  なぁ、囚人の中で着物の奴ってフェンラン以外にいるか ? 」「そういえば。今のところ見かけないね。でも男なら豪華な着物なんて拘らないんじゃない ? 」「ああ。じゃあ、何にこだわると思う ?  日本刀とか、他の……技術的な物だよな。でもそれも居ねぇんだよ」 涼は京がフェンランの何に疑問を持っているのかわからなかった。 フェンランは古参のはずだ。それに涼も魂だけ数年彷徨っていた。彼女も何らかの原因で現代まで彷徨っていた魂なのかもしれない。 着物だけじゃない。煙管も髪型も仕草も、現代的な女のイメージとはかけ離れている。 疑いようがないのだ。「単純に気が合わないだけなんじゃない ? 」「そうかもなー。好きじゃねぇわ」「あはは。まぁ、色んな人がいるしね」「お前は ? 」「何が ? 」「俺と翡翠、どっちを裏切るんだ ? 」 涼から塔中の雑音が消える。「────っ。あはは…… ! 」 笑顔のまま、表情が張り付いたように固まり、『楽』の気を放つ京の笑みから目が離せなくなる。「そ、それは。その話だとさ、翡翠さんがもう片方を持ってる〜……ってこと ? 」 信じられないとばかりに大袈裟に笑い飛ばす演技をする涼。 その涼を食い入るように虎視の勢いで、しかし実に冷静に言いのけた。「翡翠が持ってるのは、知ってたろ ? 違うの ?  あいつ、俺が持ってるって分かっててお前を俺と同室にしたんじゃねぇの ? 」 京がここまで話してしまう事に涼は意外だと感じた。今まで執拗にドールアイの存在を匂わせ、自分を留まらせる行為をいてきたのだ。はっきり口に出して『選択しろ』と聞いてしまう京の姿。『楽』のせいか、自分を試して楽しんでいるのだろうか。「俺もその辺は分かんない
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【第三章】1.紅 京の確立 - 上

 十三歳の京は母親が旅先で買ってきたうさぎの家族ぬいぐるみを足で壁際に押し付けていた。 ぎゅむぎゅむと耳を揺らしながら、お父さんうさぎはくの字に曲がる。「クロ ! 」 今度はそれを飼い犬に放り投げる。床にバウンドしたお父さんうさぎは、プラスチックの眼鏡をカツンと音を立てて犬の前に転がる。「京、散歩の時間でしょ ? 」「分かってるよ」「あたしこれからエステ行ってくるから。パパがすぐ帰ってくるからね」 呆れるほど派手な外見の母。この頃は親族からの不評に対し、反発するように日に日に家を空けるようになっていた。「うん。すぐ行く」 外はどんよりとした曇り空。 仕方なくハーネスを持った京はクロと共に家を出た。「あーあ。やっぱり降ってきちゃった」 クロの勢いに負けそうになりながらの散歩。傘を持とうとしたのを早々に諦めたせいで、結局ずぶ濡れになってしまった。それでも嬉しそうに走るクロの姿で、全てを許せた。「帰るか……」 バウ ! バウ !  散歩のルートはいつも狭い住宅地。特に景観の変わらない道だ。クロは果たして散歩している気分になるのだろうか、と疑問に思う。 クロがふと、足を止める。 自宅の前に戻った時、クロがフンフンと地面を嗅ぎ出す。「何やってんだよ。ほら入るぞ。 ……タオル持ってこなきゃ……クロ、待て」 玄関でクロを待たせ、家の中へ上がろうと靴下を脱いだ時だった。「…… ? 」 母親の物でない黒いハイヒールを見つけた。「こ、こんにちはー……」 リビングを覗くも客の姿はない。客室も奥座敷も、人の気配は無かった。 ギッ !  突然階上から家鳴りがする。 タオルを手にするとクロを玄関で拭く。ブルブルと水滴を飛ばしな
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2.紅 京の確立 - 下

    火災現場──「黒川さん…… ! ご家族は !? 」「いや、家族は出払っていたんで。中からも人は見つかってません」 火災は京の自宅『黒川家』だった。 父親は心底参ったように警察と立ち会っていた。「父さん…… ! 」 京とよく似た、警官が消防士に駆け寄る。どちらも黒川家の人間だ。「ああ、母さんも京もいなかった。京は駐在所に行ってたようだ。真子さんから連絡があったそうだ」「俺の家 ? そっか、ならいいけど」 消防士の父親と駆け付けた警察官の兄が胸を撫で下ろす。 そこへ別の同僚がやってくる。「やっぱり、火元は寝室ですね」「そんなはずは……」「父さん、寝タバコでもした ? 」「まさか。昨日から家に帰宅してない」「でも母さんは吸わないだろ ? 京は自分の部屋があるし、誰が部屋に入るもんか」 言い合いになりそうなところを中年の消防士が止めに入る。「あー、まだそこまでは。ベッドの照明器具や配線からの出火かもしれませんしね」「……寝室には学生時代からのトロフィーなんかもあったのになぁ……」「家族全員、命があっただけでもいいんだよ。 ……クロ……。そうだ。クロは ? 」「クロ ! 」 バウ ! バウ !  クロはその日に限って庭に放されていた。「首輪が切れてる……自力で逃げたのか……。怖い思いをさせたな」「よ、クロ。久しぶり ! 」 クロは何事も無かったかのように、手を伸ばした兄に尻尾を振って飛びかかった。 □□□ 数年後。「あなた、こんな時間に
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3.闇夜の炎

 カシャン……キィ。 ザリ……ザリリ……ザリ……。 この音がする夜、囚人たちは身の安全を優先する。賭事用の通貨を下着に入れ、ベッドの上で縮こまる。 房を抜けた音の主がどこへ向かうのかと、内心ドキドキしながら聞き耳を立てるのだ。 足音は静かに女囚が纏まる階下を目指していた。階段を二階まで降り、すぐ側の房にサラがいる。 今や囚人達にとって涼の力とサラの存在は注目の的だ。 ザリ……ザリリ…… ほぼ朝から夕刻まで格子の開けっ放しなこの『城』で、わざわざ夜間ピッキングをしてまで出歩く者は少ない。何度眠りについても終わりのない刑場。しかし夜の安眠だけは皆必要な生理現象として存在する。人形の体でも不眠という訳にはいかないのだ。 故に精神も病み、ストレスも抱える。 だからこそ、これから多くの囚人が涼を求めて、縋る者が増えるだろう。 だがそれは本当に正しいのか。 今まで存在しなかった囚人達への良心の呵責にも似た、罪の概念を変えるほどの力を涼は持っている。 涼の感情を読む能力は生まれつきの才能で、『城』も承諾して今の能力を底上げした。 では『城』は何故、涼にそんな莫大な責任の伴う力を許可したのか。 非力な涼にとっては、それが最も効果的で手っ取り早い防衛能力だったのかもしれないが、結果として囚人達の注目を必要以上に集め噂が広がっている。 それも今朝ファイトでフェンランに突き出されたサラが、妙な熱を上げていると言うのだから気にならない者はいない。何せファイトの最中全員が涼の力を目撃し、長年置き物だった謎の大時計の針が進んだのだ。 京が涼しい顔をしたままポケットに入れたライターのホイールをジリジリと回し、階段を降りる。 その音を聞いた上層階の囚人は安堵し、階下の囚人は身構える。 今までも──このホイール音が夜間聞こえた日は、誰かが火に包まれて来た。 ザリリ&hell
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4.秩序と観測

「流石フェンラン様だな。話が出来そうだぜ。 そうだな。論点を変えてみようぜ。 俺は翡翠と不仲なの知ってんだろ ? フェンラン、お前から翡翠に申し立ててくれよ。涼の能力について。 俺が思うに、『城』は涼を使って何かをしようとしてる。この『城』には意思があるからな」「なぜ『城』のする事に疑問を抱く ?  お前はいつも気に入らんと火を使うな ? 生前もそれが原罪じゃないのか ?  そしてここは、そんな罪人の監獄だ。罪人が苦しむための場所だろう ? 今更おかしな疑問だね」「その通り。罪人の為の監獄に『城』が癒しを与えようとしてる。何のために ? 監獄は罪や罰を与えるための矯正施設のはずだろ ? 犯罪者の俺たちは死後のこの世界で、逃げきれなかった罪を清算してるわけだよな ?    なのに癒してくれんのか ? な ? おかしいだろ ? 男は全てギャンブルや暴力、ファイトで蹴りがつくし、あんたも女を守るのに悪戦苦闘の毎日だってのに、涼ひとりで全員が救われるのか ? 涼を使って、なにか別の目的があるんだろうよ。悪い前兆を感じる。 あんたも、涼の眼を見ただろ ? 大時計と同じ紫色」「ああ……あれは何だ ?  」「涼の眼は他人を癒す程にどんどん侵食されて広がってる。 ファイトの後、翡翠の様子も見た。どうもあいつも理解してない様に見えた。翡翠が知らねぇ何かを『城』が涼に与えたってことだ。 少しは深刻さが伝わってりゃいいんだけどよ」「なるほどな。 だとしても、だ。お前がサラを焼いて、なにか変わるのかい ? その火で焼かれたところで修理されるだけさ。なんの意味がある」「ああ。俺のライターに意味なんかなくていいんだよ」「狂人め……。 サラにはわたしから忠告する。今日は矛先を納めろ。これはお前が言ったアフターケアの一つだ」「……あっそ……」 京
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