「絶対内緒にしろよ ? この『城』から出る方法があるけど、聞くか ? 」 「それ、脱獄ってこと ? そりゃあ ! 聞くよ ! 」 「元々、ここの管理人は生きた人間でさ……」 「人 ? 俺たちみたいな……『人形』じゃないの ? 」 「そう。それでさ、管理人は自分の目玉を『城』全体の鍵にしてたんだ。 ある日、囚人の一人に目玉を無理矢理奪われた」 「え…… ? 生きた人の目だよね ? 奪っても……そんなの、使えないよね ? 」 「普通はそうだな。その囚人は特殊な方法で、管理人の目玉を俺たちみたいな人形の眼に加工したんだってさ」 「剥製みたいな物 ? その瞳があれば、この『城』から抜け出せるの ? 」 「多分ね。その眼には特殊な術がかかってるらしい。 でも問題もあるな。その目玉を手に入れた囚人が、別な囚人に片目を強奪されたって噂。もう誰が左右片方を持ってるのか、分からないときたもんだ」 「なら、今もそいつらは……ここにいるのか…… ? 」 「ああ。俺たちの誰かだろうな。 両眼が揃わないと出れないし、片方を盗んだのも誰か分からない。 幻のドールアイってわけ。この城自体から抜け出す最後の砦が、たった一人の目玉の剥製。笑えるだろ。二つ揃えばこの監獄から抜け出せるってのに、誰も名乗り出ない。 俺はどうしても『幻のドールアイ』が欲しい。 どうだ ? 俺を最後まで信用できるか ? 」
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