スマホの画面に表示された「合格」の二文字を見つめながら、僕は何度も瞬きを繰り返した。信じられない気持ちと、じわじわと込み上げてくる喜びが胸を満たしていって、思わず声が漏れた。第一志望の国立大学に合格した事実が、まだ夢のように感じられて現実味がない。 リビングのソファに座ったまま、僕はスマホを握りしめた。画面が揺れて見えるのは、手が震えているからだと気づき、深呼吸をする。冷たい空気が肺を満たし、ゆっくりと吐き出すと少しだけ落ち着いた気がして、もう一度画面を確認した。(合格してる。見間違いじゃない) 鼓動が早鐘のように打ち、頬の筋肉が勝手に緩んでいくのがわかる。嬉しさが全身を駆け巡り、涙が溢れそうになって慌てて目元を押さえた。(そうだ! 篤志に連絡しなくちゃ) メッセージアプリを開いて、メッセージを送る。里見篤志は同じクラスのクラスメートであり、高校三年間苦楽を共にし、そして僕の初恋の相手である。『合格したよ!』 返信は驚くほど早く届いた。僕の第一志望の大学の合否が今日だと知っていて、待っていてくれたのかもしれない。 篤志は昨年の十一月には推薦で、私立大学への進学が決まっていた。もう勉強しなくていいのに、僕の受験勉強に親身に付き合ってくれたいい奴だ。『おめでとう、柊。すごいじゃないか』 篤志からの祝福の言葉に、胸が熱くなる。通う大学は違うが、四月から同じ大学生になれるのだと思うと嬉しかった。 さらにメッセージには続きがあると気づいて、僕は視線を下にする。『実は、ずっと言いたかったことがあるんだ』 数秒ほどしてから、画面に新しいメッセージが表示されて、僕の目が大きく見開いた。『柊のことが好きだ。付き合ってほしい』 篤志からの告白に頭が真っ白になる。『柊の大学が決まったら、すぐに告白するって決めてた。返事は急がないから』 ずっと片想いをしていた相手から、まさか告白されるなんて思ってもみなくて、現実感がない。合格の喜びと告白の驚きが一度に押し寄せてきて、呼吸困難になりそうだ。『僕も篤志が好き。付き合いたい』 そう返事を返すと、篤志からハートマークのついている嬉しそうなスタンプが送られてきた。 スマホを胸に抱きしめたまま、僕はソファに倒れ込んだ。(僕たち――両想いだったんだ) 天井の白い壁を眺めながら、全身が温かくなっていくのを感
Last Updated : 2026-03-13 Read more