「ねぇ!拓也さん!...これってどういう事!?」 いつもの3人での夕食。 沙織が、テーブルを叩き拓也に詰め寄る。 「......だって、もうこんな状況..... 俺だって疲れたんだよ!」 拓也は、沙織と目を合わせずに 言葉を返す。 「美咲...美咲はいいの!?」 私は、沙織を見つめ何も言葉を返さない。 「もうなんなのよ!訳がわかんない!」 叫びながら拓也に掴みかかる... その時だった。 「やめろよ!!」と拓也が沙織を突き飛ばす... 強く壁に叩きつけられる。 「もういい...この子は美咲と二人で育てる... 拓也なんていらない!!」 キッチンに駆け込みながら、包丁を取り出す 「待て!おい!沙織!...美咲も何か言ってくれ!」 私は無表情でただテーブルに座る。 そして拓也をただ、見つめて ほんの少しだけ、笑った。 ....... ... . あの時、もう全部壊れていたんだと思う。 私の名前は、高橋美咲。 学生の頃は、ただ勉学に追われる毎日の中で それでも、人並みに恋をして、親友ができて。 ちゃんと、青春をしていた。 学校の帰り道。 親友の鈴木沙織と、他愛もない恋バナで盛り上がる時間が好きだった。 「美咲は将来の夢は何かあるのー?」 「お嫁さんかな…」 「何それーハハっ!……美咲は可愛いね」 「沙織!からかわないでよ…」 「じゃあどっちが幸せなお嫁さんになれるか、競争だね!」 「……何それ、恥ずかしいよ…」 そんな、どうでもいいような約束をして 私たちは笑っていた。 高校に入った頃、 人見知りな私に最初に声をかけてくれたのは沙織だった。 向日葵みたいに明るくて、 無邪気に笑うその姿は、いつも眩しくて。 私は、密かに彼女に憧れていた。 だけど。 そんな沙織とは、別々の大学へ進学して 卒業と同時に、自然と連絡も途絶えた。 あれきり、一度も会っていない。 ……いや。 私たちは、会わない方がよかったんだ。 大学に入学してすぐの新歓イベントで、 声をかけてくれたのが──高橋拓也だった。 最初は、ただの優しい先輩だった。 彼のマイペースな所に惹かれた私は、 気付けば.
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