はた迷惑な。 やがて、負けた人族の反感を買ってお尋ね者に。 それで人間嫌いになって逆ギレ。 逆襲された人族は互いに争うのをやめ、団結して反攻。 戦力が拮抗したところで五年もの間膠着。 やがて戦いに疲れた双方がラバナルはこの森を出ないこと、人族は森を侵さないこと、という条件で停戦。 以来、五百年が過ぎたということだ。 なんでこんなところに村があるかと思えば、ここは対ラバナルの最前線基地だったのか……。 建国記にあった、悪の魔法使いと建国王の逸話は史実とされるものよりはるかに暴力的だったわ。 建国王を英雄にみせるための脚色、相当苦労しただろうな。「ほれ、今度はそちらの番じゃ」 ラバナルに促されて、今度は僕が話す番か?「森にこもってからの五百年は?」「特になにもしとらん。しいて言えば、森に侵入する人族に魔法を放っていたくらいじゃ」 …………。「ほれ、さっさと話さんか」「……ラバナルとの戦いで団結した人族はリーダーとなった人物を国王にした王国を作り、領土を拡大していく。その過程で人族同士が戦うわけだけど、必要は発明の母って言ってね。しょっちゅう戦っていると、より強い武器、より硬い防具が欲しくなるわけだ」「ふむふむ」「やがて銅と錫の合金である青銅器ではなく、どこにでも存在していて大量生産できる鉄器の時代になる」「そこが判らんのだ。ともすれば石器より柔らかい純銅はともかく、錫を混ぜて強化した青銅がどうして鉄などという軟弱なものに駆逐されるのじゃ?」 はいはいはい。 オタクゴコロが刺激されますな。「ラバナルの知っている鉄は今、僕たちが使っている鉄とは違うんだ」「なに!? 鉄は鉄じゃろ」「今、僕らが使っているのは鋼と呼ばれる鉄なんだ」 と、オタク知識をひけらかす。
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