「だって、お前がこの町の在り様を決めたんだろう?」「在り様?」「どんなスキルでも、どんなスキルレベルでも受け入れるって」「ああ。だって」 空を見上げながら呟く。「ミアストがそれで大失敗してるじゃないか。ぼくやシエルなんかで」「まあな」「それにスキルで人間決められても、いいスキルの持ち主がいい人とは限らない。スキルレベル高い人たちで俺が一番私が一番なんてギスギスしながら暮らすより、レベル低くてもできることがあってそれでほかの人のサポートをして、ニコニコしてられる方がよっぽど町としては良くない?」「それな」 ピッとヴァダーがぼくを指した、「何が?」「お前の考え方」「考え方って……そりゃ異端だとは思っているけどさ」「異端? そんなもんじゃない」 ヴァダーはぼくを指したままニッと笑った。「多分、スキル以上に反則だ」「……反則……?」 反則って……なんだ? 世界の常識からかけ離れた考えだってことは分かってるけど……。「分かってないなあ」 ヴァダーは苦笑した。その顔が随分と若く見えて、そこでぼくはヴァダーがぼくと三つしか違わないことに思い至った。アナイナを除けば、多分一番ぼくと年が近いだろう。「分かって、ないって?」「うん、分かってない。お前の考えが、どれだけ周りに影響を与えてるか」 …………?「自覚なしかあ」 ヴァダーは呆れたように半身を起こして笑った。「お前のその考えが、今このグランディールを率いているんだ」「はあ?」 思いもよらない言葉に、ぼくは思わずヴァダーに詰め寄る。「何処が? 何が? どうして?」「あのなあ、エアヴァクセン、元SSランクの追放者って、どんなものか知ってるか?」「は?」 ぼくは疑問しか出ない。「追放されて、次の町が見つかることは、まずない。たとえ追放先の町を紹介されていても、だ」 ヴァダーはもう一度寝転がる。「なんせ、SSランクを知ってる。一度でもいい生活を味わった人間ってのは、もっと、もっとと上を求めるのに、ランクが一つ下がっただけでも我慢できない……つまり、生きてけないんだ。Eランクの町なんか町だとも思ってない放浪者もいた」「…………」「プラス、プライドが滅茶苦茶高いってのもあるんだ。これ以上生活を落としてなるものかっていう見栄もある。スピティの一同と、俺たち。初め
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