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第31話・社会の在り様

Auteur: 新矢識仁
last update Date de publication: 2026-05-30 05:26:03

「だって、お前がこの町の在りようを決めたんだろう?」

「在り様?」

「どんなスキルでも、どんなスキルレベルでも受け入れるって」

「ああ。だって」

 空を見上げながら呟く。

「ミアストがそれで大失敗してるじゃないか。ぼくやシエルなんかで」

「まあな」

「それにスキルで人間決められても、いいスキルの持ち主がいい人とは限らない。スキルレベル高い人たちで俺が一番私が一番なんてギスギスしながら暮らすより、レベル低くてもできることがあってそれでほかの人のサポートをして、ニコニコしてられる方がよっぽど町としては良くない?」

「それな」

 ピッとヴァダーがぼくを指した、

「何が?」

「お前の考え方」

「考え方って……そりゃ異端だとは思っているけどさ」

「異端? そんなもんじゃない」

 ヴァダーはぼくを指したままニッと笑った。

「多分、スキル以上に反則だ」

「……反則……?」

 反則って……なんだ? 世界の常識からかけ離れた考えだってことは分かってるけど……。

「分かってないなあ」

 ヴァダーは苦笑した。その顔が随分と若く見えて、そこでぼくはヴァダーがぼくと三つしか違わないことに思い至った。ア
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