第211話 俺の目には、嫁しか映らない 蓮は一通り説明を終え、美月が本当に怒っていないことを確かめると、ようやくほっとした。 そして続けた。 「それにしても、お前はすごいな。お前が俺のスマホに暗号を仕込んでくれてなかったら、危うく攻め落とされてたかもしれない」 美月は彼を見た。 「誰かがあなたのスマホを攻撃したの?」 蓮はすぐに頷いた。 「ああ。奴ら、腕利きのハッカーを手配して、俺のスマホに入ってる動画の証拠を消そうとしたらしい。だが、あいつらは知らなかったんだ――この分野の大物が、お前だってことをな。結局、俺のスマホには侵入できなかった」 美月はそれを聞くと、表情を引き締めた。 そして手を差し出した。 「スマホ、見せて。ちょっと調べるわ」 「おう!」 蓮はすぐにスマホを差し出した。 美月はスマホを受け取ると、手際よく専門的なチェックを始めた。 ……数分後。 スマホを蓮に返しながら言った。 「確かに攻撃された痕跡があるわね。ただ、相手はこちらを逆探知するところまではできなかったみたい。でも大丈夫。こんな技術を持っている人間なんて、そう何人もいないもの」 ――腕はかなりのものだった。 ただ、相手が悪かっただけだ。 「今夜、遅くなったらもう一度、あなたのスマホをちゃんと弄っておくわ」 「急がなくていい。二、三日後
Zuletzt aktualisiert : 2026-09-15 Mehr lesen