後ろからの視線を何となく感じながらも、振り返らず机に突っ伏していた午後の授業。 いつも以上に何も頭に入ってこない。(アイツ、思いっきり目を逸らした、よな?)「……かわ!」「……黒川!」 先生に名前を呼ばれて、ハッとして立ち上がる。「……あ、俺っすか?」「お前……、ちゃんと授業聞いてたのか?」 少し蔑むような目で俺を見る日本史担当の山﨑。(聞いてない、全く)「……多分?」「……もういい、座れ」 頭を掻きながら、ハハッと苦笑いする。 ナオが呆れてこちらを見ながら、口を動かしている。(……バーカ!って、なんだよ) 教室の中も笑い声で少しざわつく。「……Zakiyama… Want me to rip every last hair out by the roots?」(……ザキヤマめ、髪を毛根から全て抜いてやろうか) 思わず小声で悪態をつく。「黒川、何か言ったか?」 あくびをしながら「何も?」と返した。 後ろでナオが爆笑していた。 俺はその後珍しく真面目に授業を聞いた。 放課後―― チラッと後ろを見る。 相変わらず、クラスメイトに囲まれてる空。「紫音、帰るのか?」 大地が声をかけてくる。「……ああ、お前は部活だろ?」「おう、寂しいのか?」「……んなわけあるかっ」 カバンを持ち、大地に手を振ってから教室を出る。「……スマホ、修理しないとな」 校門を出て、携帯ショップに向かった。◻︎◻︎◻︎ docoda店頭―― 店頭で修理の依頼を申込む。「……黒川様、ご名義はどちら様でしょうか?」「名義……?多分、黒川孝之?」「ご関係は?」「……父ですけど」(……色々面倒くせぇな) そんなこんなのやり取りをしながら、店員と話す。俺のスマホを預かった店員が申し訳なさそうに言ってくる。「あの……黒川様の機種なんですが」「……?」 店員が、タブレットをこちらに向ける。「少し古い型でして、部品交換が難しい状態なんです」「……は?」 思わず間抜けな声が出た。「データ移行して、本体の交換をご検討いただいた方が良いかと……」(マジかよ……)「ちなみに、修理費用は……」「画面交換だけでも、こちらになります」 表示された金額を見て、思わず顔が引きつった。「……高っ」「申し訳ございません……」 店
Last Updated : 2026-08-19 Read more