「よし。じゃあまずは──お前の魔術の質を調べるぞ」 街の外に出て、レクスと俺はひたすらに『獲物』を探した。 しかし、レクスは純粋な戦闘者だからか、俺に比べて気配遮断能力……否、相手をただ殺すための下準備の力が、どう見ても及第点を与えられないほどお粗末なものだった。 そのため、俺がレクスから獲物の特徴を聞き出して探すことになった。 まずは獲物の能力。 嗅覚はそこそこあるが、絶対的な捕食者としての自信ゆえか、接近に警戒を抱くほどの鋭い嗅覚は持ち合わせていないらしい。ただ、目は前に付いているため、距離感を測るのは得意だそうだ。 典型的な肉食獣のものだな。 次に戦闘能力。 レクスの言う通りならば、そこら辺の魔術師の魔術はその剛毛を通らず、普通の武具も効かない。 だから、この生物には『ある感情』が強く表れる。 慢心。 自らが襲われるなんていう想像すらしない。 故にそこに付け入る隙がある。 だが、俺たちがそれを狩るには、魔術が使えることが大前提だ。 「その前に聞いていいですか?俺、魔術なんて無縁の世界にいたんですけど……使えるんですか?」 「ああ、人間である限り使える。条件はひとつ。流れさえつかめばな」 「流れ……?」 (気功みたいなものか?) そう思っているとレクスに腕を突きつけられた。 「ソル。俺の腕を、組ん
Terakhir Diperbarui : 2026-08-17 Baca selengkapnya