代々平安前世で末期がんを患っていた私は思いがけず宝くじに当選した。
しかし母は治療を諦め、賞金を弟の結婚資金として残すよう勧めてきた。
死ぬ前に他人のために尽くすのは嫌だったので、両親に内緒で全額を孤児院に寄付した。
それを知った両親は激怒し、私を親疎の違いもわからない恩知らずだと言った。
彼らは私と絶縁をした後、私を病院に置き去りにして見放した。
弟の誕生日、家族は幸せに一緒にいる中、私は病院でたった一人、息を引き取った。
目を開けると、宝くじに当選した日に戻っていた。前世の出来事を思い出し、早めに両親から離れようと決意した。
しかし家に帰ると、両親は別人のように変わり、私を宝物のように大切にし、親切にしてきた。