最初に浮かんでくるのは、彼が抱えていた矛盾の深さだ。
原作の文脈で
ネフライトが追っているのは、単純な“世界征服”ではなく、力の源たる人間のエネルギーを集め、‘クイーン・ベリル’や背後に控える黒い存在の目的を達成するための任務だった。命令に忠実に動く一方で、彼は人間側の感情や弱さに触れることで内部葛藤を強める。私の目には、その葛藤こそが彼の動機の核になっているように見える。
対外的には収集者として冷徹に振る舞うが、内面的には承認欲求や人との繋がりを渇望している。だからこそ彼の行動は時に非情で、時に哀愁を帯びる。原作での彼の目的は目に見える任務と、目に見えない“誰かに理解されたい”という願いが同居したものだと理解している。