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仲間からの挑戦で始めた節約コスプレ作りの経験を書いてみる。『僕のヒーローアカデミア』の装備を安く作るとき、私がまず決めたのは“視線を集める一点”を作ることだった。胸当てや肩のプロテクターをリアルに見せれば、他がややチープでも全体の印象は保てるからだ。そこで発泡スチロール板や文房具の厚紙を軸にして形を切り出し、そこに布や薄い発泡素材を重ねて厚みを出した。
工具はなるべく家庭にあるもので賄った。カッター、ハサミ、ホットグルー、アクリル絵具。熱で形を整える場面ではドライヤーを使って慎重に行い、接着は小分けにして固める。塗装は下地に白を塗ってから色を重ね、最後に薄いマットニスを吹き付けて光沢を抑えると写真写りが良くなる。私はいつも“重ね塗り→研ぎ出し→汚し塗装”の順を守っている。
コストを下げるコツは、既製の服をベースに手を加えることだ。ジャケットやパンツを買って縫い足すよりも、形を切って重ねる方が短時間で安く済むことが多い。参加するイベントの規模や写真に映る角度を考えて、どこに手間をかけるか優先順位を付けるのが成功の秘訣だと感じている。
懐かしい裁縫箱を開けるような気分で始める方法が好きだ。まずは狙う衣装の“見える部分”を決めて、そこに予算の7割を使うと決めてしまうと楽になる。私は以前『進撃の巨人』のマントを作るとき、安いカーテン生地を半分に切って裏地を付け、端はほつれ止め液の代わりにほつれ防止テープで処理した。見た目はしっかりするのに費用は布代とテープだけだった。
次に、装飾や小物は代用品でまかなう。革に見せたい帯やベルトは茶色の合皮を安いバッグから切り出して縫い付け、金具は100円ショップのパーツを組み合わせるだけで十分だ。肩当てやプロップのプレートは厚手のクラフトフォーム(EVAフォーム)を何層か重ね、エッジはカッターで削って丸め、アクリル塗料で仕上げると見栄えが良くなる。
最後に、着心地と耐久性を高める工夫をする。縫い代を多めに取って補強ステッチを入れ、見えない部分は安全ピンやマジックテープで着脱を簡単にする。私はイベントで一日中着るとき、内側に念のため軽い当て布を縫い付けて摩耗を防いだ。手間をかける場所を選べば、予算を抑えても満足できる仕上がりになる。
端的にコストダウンしたい場合、素材置き換えが鍵だと心得ている。たとえば『鬼滅の刃』のような和風の衣装なら、高価な正絹を使わずに綿やレーヨンの反物風カーテン、生地屋の見切り品などを活用するとかなり安く上がる。私は色合いを合わせるために、染料の代わりにウタマロや洗濯用漂白剤で色を薄く整えたことがあるが、布の種類によっては色落ちしやすいので目立たない端布で試してから本番に使う。
ウィッグや小道具も工夫次第で節約できる。ウィッグは安価なものをベースにカットとスタイリングで作り込む。熱を使うときは手元で練習してから少しずつ形を出すと失敗が少ない。小道具は厚紙や紙粘土で形を作り、表面を下地処理してから塗装すれば重みも出る。固く仕上げたいなら布用ボンドや木工用ボンドを層にして硬化させると丈夫になる。
時間はかかるけれど、私はこうして予算を抑えつつクオリティを稼いできた。諦めずに試行錯誤することで安価な素材が“それっぽく”変わる瞬間が嬉しい。
荷物の整理感覚で材料を選ぶと無駄が減る。まずは100円ショップやリサイクルショップを巡り、布、リボン、フェイクレザー、金具類を安く集めることを勧める。『魔法少女まどか☆マギカ』のような衣装は小物の細工が重要なので、リボンや飾りは百均で揃えつつ、ワンドやアクセサリーは木の棒や紙粘土で自作すると出費を抑えられる。
手早く仕上げたいなら、型紙は新聞紙や包装紙で作ってから布に写す。ミシンがない場合は手縫いで強度を出すために二重ステッチを意識すると安心だ。色ムラを出したい時は絵具を薄めてスポンジで叩くように塗れば自然な汚しが入る。私はこの手法でコストを抑えつつ満足できる見た目を築いてきた。