「北叟笑む」という言葉は、中国の故事成語から来ていますよね。確かに直接この言葉をタイトルにした作品は見たことがないのですが、その精神やテーマを感じさせる作品ならいくつか思い浮かびます。例えば、『三国志演義』の曹操なんかは、逆境の中で笑い飛ばすような場面があります。勝敗や運命を達観した態度は、まさに北叟笑むの境地と言えるかもしれません。
日本の作品で言えば、『楢山節考』の老婆が山に登る覚悟を決めた時の描写にも、運命を受け入れた
諦念のようなものが感じられます。あの物語では、厳しい自然と向き合いながらも、淡々と生きる人々の姿がありました。笑うという表現こそありませんが、どんな状況でも前向きに生きようとする姿勢は共通している気がします。
現代の作品では、『銀魂』の坂田銀時が逆境で冗談を言い続ける姿も、ある種の北叟笑む精神かもしれません。あのキャラクターは深刻な状況でも決して深刻ぶらず、むしろ笑いで切り抜けようとします。そういう意味では、古典的な教訓を現代風に解釈した好例と言えるでしょう。