フランス語やスペイン語などに翻訳された民話集の中で、『おむすびころりん』はしばしば『Le petit onigiri qui roule』や『La bolita de arroz que rodó』のような現地語タイトルで収録されている場合がある。これらの収録版は現地の編集者が文化注釈をつけたり、絵をその国のテイストに合わせて描き直したりして紹介されていることが多い。
その本は海外向けにまとめられた日本の民話集で、邦題の『おむすびころりん』は英語で 'The Rolling Rice Ball' や 'The Runaway Rice Ball' として紹介されていた。話そのものは日本語版とほぼ同じで、やさしい語り口とコミカルな展開が強調されており、挿絵もどこか親しみやすい洋風のタッチにされているものが多かった。海外の児童書翻訳者は、語感を大切にして「ころりん」の擬音を残すか簡潔に訳すかで工夫していて、その違いを見るのも楽しかった。