荒原に愛の花は咲かない
私は子宮がんを患うと、夫の金井颯(かない はやて)はすぐに若い愛人を見つけて自分の血を継がせようとした。
さらに、私が意識不明の間に、彼は財産の継承者を、まだ生まれてもいない私生児に書き換えた。
両親は、彼が養っていた愛人である小林椿(こばやし つばき)に侮辱され、虐待された。挙句の果てに、椿から子どもを殺そうとしたと濡れ衣を着せられた。
私は両親を連れて家を出ようと決意したが、颯がくれた薬を飲んだあと再び大出血を起こした。
しかも、彼は私を放置して、椿の出産に付き添いに行った。
私が死んだと知らされたとき、彼は深く後悔し、泣きながら両親に離れないでほしいと懇願した。
私は死んだふりをして両親を連れ、ヨーロッパへ渡った。そして、一人の子どもを養子に迎えた。
私を見つけた後、颯は家に戻ってほしいと懇願し、土下座までして謝ったが、私はもう二度と彼を許すことはない。
彼は帰国後、椿を罰し、彼女を金井家の屋敷で死に追いやった。
しかし、彼自身も椿により両目を潰され、金井グループを支える力を失った。最後は、大型トラックにはねられて命を落とした。