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あなたへの愛は銀河のように

あなたへの愛は銀河のように

「出所後、一か月の猶予をやる。その間に過去と決別せよ。その後、あなたの『偽装死』を手配する。 これからは、この世に須永詩央(すなが しお)という人間は存在しなくなる」 刑務所の門を出た詩央の顔に、眩しい陽光が容赦なく降り注いでいた。青ざめたその表情は、ますます血の気を失って見えた。 十八歳から二十三歳までの五年間――刑務所生活を生き抜くために、彼女は自らのこれからの人生を、がんに冒された刑務所の女囚に売り渡したのだった。
Short Story · 恋愛
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愛は散りゆく花のごとく

愛は散りゆく花のごとく

結婚後、私――小西詩央里(こにし しおり)は夫の小西京志郎(こにし きょうしろう)と共に、絶海の孤島にある海上風力発電の建設拠点へと移り住んだ。 冬の嵐で補給船が途絶えて数週間。せめて髪を洗いたいと、わずかな生活用水の追加配給を申請した。 しかし、所長である彼に冷たく却下された。 「貴重な真水は設備の保守作業が最優先だ。お前も少しは環境に適応して我慢しろ」 だがその直後、実習生の荒木真未(あらき まなみ)が更新したSNSを目にしてしまう。 【ドラム缶風呂に入ってみたいって言ったら、小西所長が二つ返事でたっぷりの真水を割り当ててくれた上に、目隠しのテントまで張ってくれたの。幸せすぎる〜】 怒りに震え、京志郎を問い詰めた。 普段は冷徹な彼が、この時ばかりは珍しく声を和らげた。 「ここの環境は過酷だろ。万が一真未が耐えきれずに辞めたら、ただでさえ足りない人手がもっとキツくなる。 お前はシステム管理の中核メンバーだ。プロジェクトの特別報酬だってかなりの額になる。あいつはただの実習生なんだから、少しは大目に見てやってくれ」 湧き上がる悔しさを呑み込んだ。 そして、第一四半期のフェーズが完了した時のこと。 いつまで経っても口座に振り込みがないため、不審に思って本社へ連絡を入れた。 名前を告げると、電話の向こうの担当者から怪訝な声が返ってきた。 「実習生の小西さんに特別報酬なんて出るわけないでしょう?それに、システム部門の責任者は最初から荒木真未さんですよ」 送られてきた人員名簿にある、京志郎の直筆サインを見つめる。 その瞬間、すべてを悟った。 私は静かに荷物をまとめ、本土へ帰る乗船券を予約した。 最果ての離島に吹き荒れる海風は、ひどく冷たい。 もう二度と、ここには残らない。
Short Story · 恋愛
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愛の失明~薄情への復讐~

愛の失明~薄情への復讐~

五年前、夫の一時の身勝手な行動で、私は息子と視力の両方を失いかけた。 五年後、思いがけない出来事がきっかけで、失明していた目が奇跡的に回復した。 嬉しい知らせを夫と息子に伝えようと、弾むような胸を躍らせて家に駆け込んだのに、目に飛び込んできたのは、夫が息子のピアノの先生を抱き寄せる姿だった。 夫はピアノの先生の頬を撫でながら言った。 「やはり君がいい。もうあの目の不自由な者への気遣いという偽りを生きるのは、うんざりだ。この五年間は、俺にとって牢獄のようなものだ」 息子もピアノの先生の胸に飛び込み、こう言った。 「白野先生がママだったらよかったのにな。そうしたら、目の不自由なママのことで笑われることもなかったのに」 玄関に立った私は、頭のてっぺんから足の先まで、一瞬で凍りつくような冷たさに襲われた。 スマホを取り出し、仲睦まじい「親子三人」の姿を、こっそりと写真に収めた。そして、一つの番号に電話をかけた。 「先生、以前おっしゃっていたフランスへの研修の件、引き受けさせていただきます」
Short Story · 恋愛
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何度殺されても愛してる。

何度殺されても愛してる。

20歳の誕生日の朝に夫スタンリーの浮気現場を目撃し揉み合いの末、頭を打ったルミエラ。彼女は、前世で自分が言葉を話せない子を育てた記憶を思い出し、言葉以外の仕草や表情で相手の気持ちを知ろうとするようになる。ルミエラはここが前世で読んだ小説の世界だと気づき、自分と夫は息子クリフトに殺される運命だと知る。クリフトに殺される度に時を戻るルミエラ。戻る度に変わるスタンリーの浮気の言い訳。自分と同じように時を戻るレイフォード王子は離婚して自分の元に来るように薦めてくる。言葉とは違う心の内をを知ろうと人を観察するルミエラは、一見不正解の道を選びながらも幸せになっていく。
ファンタジー
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それでも、愛に遅すぎることはない

それでも、愛に遅すぎることはない

病院の入り口で。 伊坂悠川(いさか はるかわ)は、妊娠中に大量出血していた私を置き去りにして、離婚相談中の女性依頼人を送っていくのだと言い張る。 足元を伝って血が溢れ出していても、彼は一度も振り返らず、焦った様子でその女のもとへ去っていった。 深夜、本来なら私の付き添いで病室にいるはずの悠川は、なぜかその女のツイッターに登場していた。 【頼りになる私の弁護士先生。酔っ払ってもちゃんと二日酔いのお味噌汁が出てくるの、あれ?それって私だけ?】 私は一睡もできなかった。 翌朝早く、静かに電話をかける。 「お父さん、私、決めた。三日後、家に帰って会社を継ぐから」
Short Story · 恋愛
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愛と憎しみのすれ違い

愛と憎しみのすれ違い

2年間行方不明だった夫は、新しい恋人と新しい名前を手に入れて戻ってきた。 彼の記憶の中で、私は彼を不幸にした悪い女になっていた。 首を掴まれ、その目には憎悪が渦巻いている。 「よくも俺を探しに来られたな」 そして彼がすべてを思い出した時、許しを乞うために全世界に愛を宣言してきた。 でもそれはすべて、私を奈落の底に突き落とすためだった。
Short Story · 恋愛
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愛しき夫、憎むべき仇

愛しき夫、憎むべき仇

目の前にいるのは、夫と瓜二つの男――私は恐怖に震えていた。 理由は、たった一通のメッセージ。 「そいつはお前の夫じゃない!」 さらに怪奇なことに、そのメッセージの送り主として表示されていたのは、他でもない 「夫」だったのだ! 一体、私は誰を信じればいいのか......?
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静かに燃え尽きる愛

静かに燃え尽きる愛

かつて、蘇田桃恵(そだ ももえ)のために銃弾を受けてくれたあの人も、結局は別の誰かを愛するようになるんだ。
Short Story · 恋愛
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スーパーのポイントで買った愛

スーパーのポイントで買った愛

私の誕生日。その日に婚約者から贈られたのは、スーパーのポイントで交換したという、薄っぺらなゴム手袋だった。 その同じ夜、彼はオークション会場で、初恋の女のために一億円の値がつく宝石を競り落とそうとしていたらしい。 当然、私は怒った。けれど彼は言った。 「俺の金で生活させてやってるんだ。家事くらい完璧にこなして当然だろ?これは結婚前、お前が俺の妻にふさわしいかどうかの最後の試練だったんだぞ。ああ、本当にがっかりだよ」 あまりの言い草に、私の方から別れを叩きつけてやった。彼は待ってましたとばかりに、その足で初恋の女にプロポーズしたそうだ。 それから五年、私たちは、眩しい太陽が照りつけるリゾートアイランドで、再会を果たした。 作業服姿の私がプライベートビーチでゴミを拾っているのを見つけるなり、元婚約者―宮根幸樹(みやね こうき)は、あからさまに嘲りの笑みを浮かべた。 「青山理嘉(あおやま りか)じゃないか。あの時、俺がやった手袋を馬鹿にしたくせに、今じゃビーチのゴミ拾いか。いい様だな。 言っとくが、今さらお前にどんなに泣きつかれたって、もう見向きもしてやらないからな」 私は、そのみっともない独り言を吐き続ける彼を、完璧に無視した。 だって、これは息子の社会科の宿題。「親子で自宅のお庭掃除をしましょう」という課題だ。 ……ただ、問題がひとつ。どうやら息子のパパが、張り切って「庭」を海岸線まで拡張しちゃったらしくて。掃除範囲が広すぎて、マジで大変だ。
Short Story · 恋愛
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気づけば、愛も遅すぎた

気づけば、愛も遅すぎた

水村晴美(みずむら はるみ)は、自分の結婚式でひとりぼっちになるなんて、これまで考えたこともなかった。 柳本琴星(やなぎもと ことせ)にはうつ病があり、時には自殺騒ぎを起こすことさえあった。 そのたびに晴美は、自分の結婚式であっても、彼女に譲らざるを得なかった。 彼女はもう我慢の限界だった。婚約者も両親も、全部いらない! これからは、自分のためだけに生きていく。
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