闇より冥い聖女は復讐の言祝ぎを捧ぐ
「私は許さない、今生こそは悪女として生き延びる」
始まりは、いつも王国歴五百六十八年四月十五日。
主人公の公爵家令嬢ガネーシャ・ダント・フォクステリアは十四歳。父からファルス子爵家より異母兄妹を引き取る事にしたと告げられて、反発と抵抗の為に絶食を続けて二週間が過ぎた時。
そこから何度生き直しを繰り返しても、最後は十六歳の終わりに悪女と罵られ、果てに魔女として火刑に処されてしまう。
今回も同じ結果だった、そう絶望するガネーシャに異母妹のダリアが囁きかける。
それは、ガネーシャに復讐を誓わせるに十分な言葉だった。
火刑に処され、また生き直しが始まったと知るガネーシャは、いつもの繰り返しとは決定的に違う状況を知る事になる。
復讐の為に異界の者と手を組み、善良な令嬢として振る舞いながら、ダリアを超える悪女になって彼女を火刑台に送ってみせる──そう心に決めるガネーシャ。
一方でダリアもまた、忌まわしい行動によってガネーシャに立ちはだかる。
母の異なる姉妹による、駆け引きと水面下での戦いの結末は?
うんざりする程まで処刑されてきたガネーシャが、新たに生きる人生は?
悪女として生きる事も恐れない乙女の快進撃。