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2. 「最強になるために」⑤

작가: 佐行 院
last update 최신 업데이트: 2025-01-21 11:32:23

-⑤疑問-

 補習で静まり返った校舎、先日の火災(というより義弘の黒服たちによる計画的犯行)で全焼した校舎は跡形もなくなっていた。養護教諭の乃木(のぎ)が当然とも言える質問を投げかけた。

乃木「理事長先生、少しよろしいでしょうか?」

義弘「どうした。」

乃木「育ち盛りとも言える生徒達に対して一切の飲食を禁ずるのは如何なものかと思うのですが。」

義弘「君は私の考えに、いや、私に反逆するのかね。」

乃木「いや、そんなつもりは。申し訳御座いません。」

義弘「構わないよ、そう思うのも無理はない。いや、養護教諭として当然の事だ。だったら人間がどうして空腹になるのかをご存じかね。」

乃木「食べて・・・、動くからです・・・。」

義弘「いいだろう、ではどこが動くからだ?」

乃木「全身ですか?」

義弘「いや、胃袋だ。人間が食物を食し、食道を通り胃袋に入った後、消化しようと動く。その時にカロリーを消費する、逆に言えば食さなければカロリーを消費しない。」

乃木「しかし女子は1日225・・・。」

義弘「女子は1日2250㎉、そして男子は2750㎉必要だ、しかしそう言った摂取を毎日のように続けるとどうなると思うかね。」

乃木「健康な・・・。」

義弘「健康?何をとぼけたことを言っているんだ君は。摂取を続けると起こりうるのは老化だ。」

乃木「でも昼休みをなくしてまで生徒が努力して夢を追うための栄養を奪うなんて・・・。昼休みをなくす必要は無かったはずでは?」

義弘「努力?夢?何を馬鹿な事を言っているんだ。大切なのはそんなものではない、数値と結果だ。そしてその数値たる結果を何が生み出すと思う、力だ。それも経済力と権力だ。世の中を動かしているのは何よりも金と運気だということを君も知っているだろう、乃木建設のお嬢さん・・・、それでもまだ努力や夢などと馬鹿な事をほざくかね、確か君の所は我が財閥の子会社だ、それに君が前回の赴任先で何をやらかしたのか、私が知らないとでもいうのかね、私が口止めしていなければ今頃・・・。」

乃木「では昼休みのけ・・・、いや申し訳御座いません。」

義弘「そのことも兼ねていずれは諸々を話すことになるであろうが、今は言えない。私が最強になり望みを全て叶えるために。」

 乃木はずっと震えていた。かなりの圧力をかけられている様だ。どちらかと言うと「3食しっかり食べましょう」と標語を出さねばという仕事をしているのに全然義弘の言葉に反論しようとせず、一切の食事を禁ずる義弘に賛同している様だった。そのせいかやせこけた生徒が目立ち始めている。しかし制服がわりの囚人服のようなジャージで体系が分かりにくい。

 今の態勢になってから数か月、相変わらず授業と補習のみの毎日の連続に慣れてきた頃、最近は週末に企業の摸試が校内で行われるようになり、また補習にきている講師の通勤している塾でも摸試を作成していたので生徒たちは毎日のように学校に通うようになっていた。摸試の日も当然の様に食事禁止、その上1日に複数の企業が作成した摸試を受ける日もあった。授業の内容も難しくなって来た上に余復習や日々増えていく宿題、摸試の反省などでバタバタと倒れていく生徒が後を絶たず、毎日のように救急車が来ていた。しかし、教師や講師に何を吹き込まれたのか全員次の日には無理やりにでも学校に来ていた。結愛の2年1組や海斗の3年1組の生徒達は2人のお陰で何とか生き延びていた。

守「なあ、結愛の親父さんって本当にお前が来たいって言っただけでここの理事長になったんかな。」

結愛「う―ん、親父って昔から影があったからな・・・。」

圭「「蹴落としてでも最強に」って言ってたね。」

琢磨「自分がなりたがっている様な言い方もしていたな。」

守「でも陰ってどういうことだよ。」

結愛「あそこに俺達の家があるだろ。」

 結愛は浜谷商店のあった方向を指差した。貝塚邸が佇む。

結愛「あの家な、親父しか入れない場所が沢山あって俺も全部を把握してねぇんだ、下手すりゃそこに秘密があんのかもな。」

守「ふーん・・・。」

 守はそこまで深くは考えずに会話を楽しんでいた、相変わらずの日常が幕を閉じようとしている。放課後の補習が終わった後だったので21:00過ぎで真っ暗な夜道を圭と帰って行った。海斗と結愛はいつも間にか大人の前用の服装に着替えて家に入っていく。ただ、後ろにコーラを隠し持って。それを見て守と圭はクスリと笑った。

 やはり結愛はこちら側の人間で、仲間だった。

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