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第114話・到着

Auteur: 新矢識仁
last update Date de publication: 2026-08-21 05:23:29

 ぼくはコツコツと指先でデスクを叩きながら時間が経つのを待っていた。

 ティーアから今晩真夜中動くとの連絡は今朝一でエキャルが届けてくれた。エキャルは今回の作戦の為に、色を変えることを認めてくれた。クイネが二度と使わないと言った絵付のスキルでエキャルの羽根の上から白を重ねてくれたのだ。だから今日エアヴァクセンの町民の見たエキャルは白い珍しい鳥程度の認識だろう。

 真夜中を指す針がゆっくりと夜明けに向かって動いていく。

「エキャル」

 色を戻したエキャルが小首を傾げる。

「上手く、行くよな」

 ぼくの手が震えてるのが分かる。

「アナイナは、上手くやってくれるよな」

 エキャルは頭をぼくの手に擦り付けてきた。

「ティーアにナーヤー、アレにリュー、ヴァローレがいるんだ、大丈夫だよな」

 エキャルは止まり木からぼくの頭の上に飛び移り、優しく飾り尾羽で背中の辺りを撫でてくれた。

「うん、大丈夫、そうだよな」

「町長クレー!」

 外からサージュの声が聞こえて、ぼくは反射的にエキャルを乗せたまま会議堂を飛び出た。

 夜明け近い町の中。

 そこにあるのは馬車。

 ティーアが御者台でぐったりして
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