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第22話・取引

Auteur: 新矢識仁
last update Date de publication: 2026-05-21 05:04:19

 ぼくは、動揺しているのを悟られないようにとチラリとサージュとアパルを見た。

 「任せる」と目線で送る。

 了解、と二人が頷いて、まだ揉め始める二人の商会長に向き直った。

「こちらとしては、正直どちらでもいいのですよ。ただ、取引に条件があるのです」

「何だろうか」

 トラトーレもデレカートも表情を戻してサージュを見る。

「こちらの家具は、町スキルで作ったもの。故に大量生産はできません」

「まあ……確かに」

 デレカートの方がしげしげとテーブルと机を見る。

「これだけの商品、時間がかかるだろう……。……そうだな、設計図を作って、町民全員の町スキルで作って二ヶ月に一つ。全く同じデザイン同じ大きさの椅子であっても一度にせいぜい五脚。そんなものではないかね?」

「さすがデレカート商会長、話が早い」

 褒められてデレカートが少し胸を張る。トラトーレが悔しそうに唇をかむ。

「大きくても小さくても二ヶ月に一つ。それだけしか納品できません。豪華でも地味でも、大きくても小さくてもです。ただし、設計図通りの物が必ずできます。複雑な彫刻なども、何処にどんなものを入れて欲しいかご注文いただければ必ずや望み通
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