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第38話 君は君だ

Author: 暁万里
last update publish date: 2026-06-23 11:00:01

 綾人に手を引かれ、美羽から離れたあとも澪の心はしばらくざわついていた。

「澪」

 顔を上げると、少し前を歩く綾人が澪のことを軽く振り返って見ていた。

「……すみません」

 思わず謝ってしまう。

 華道展なのに。綾人の大切な場所なのに。美羽が突然現れたことで動揺してしまったせいで、空気を乱してしまった気がした。

 ホールから連れ出され、会場の喧騒が少しずつ遠くなっていく。

 私を同行させたとはいえ、綾人は仕事で来ているはずだ。それなのに……気を遣わせてしまった。情けない。

「なぜ謝る」

「だって……」

 言葉が続かない。そんな澪を見て、綾人は小さく息を吐いた。

 けれど、綾人はそれ以上なにも言わず、また澪の手を引いて歩きだした。

     ◇

案内されたのは関係者用の休憩室だった。

 会場の喧

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