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第239話

Penulis: ルーシー
玲奈は、離婚協議書についた埃を拭い取り、それを手に白鷺邸を後にした。

車を走らせ、小燕邸に着く。

だが彼女は敷地には入らず、道端に停めたまま車内に座り続けた。

――小燕邸。

かつては自分の家であり、娘がいて、夫がいた場所。

けれど今は、沙羅の家だ。

中には雅子の姿もある。

その顔を見たくなくて、玲奈は中へ足を踏み入れることができなかった。

車の中で一時間近く待つと、智也の車が門前に停まった。

彼は運転席から降り、後部座席のドアを開けて愛莉を抱き下ろす。

続いて沙羅を迎え、二人が揃ったところでドアを閉めた。

あれほどプライドが高い男が、今はその姿勢を低くしている。

車を施錠すると、智也と沙羅は左右から愛莉の手を取った。

三人揃って並び、小燕邸の門へと歩いていく。

――親子三人、まるで本当の家族のように。

その光景を見つめていた玲奈は、ようやく車を降り、声を張った。

「......智也」

その声に、三人の足が同時に止まる。

振り返った智也の目に、路肩から歩み寄る玲奈の姿が映った。

表情は平然としていて、悲しみも喜びも浮かんでいない。

二、三メートルの
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