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第244話

作者: ルーシー
職員は二人の間に火花が散りそうなのを見て、すかさず口を挟んだ。

「すみません、離婚申請には身分証、離婚協議書、そして戸籍謄本が必要です。

ひとつでも欠ければ手続きできません」

玲奈は何とか融通してもらえないかと食い下がろうとした。

だが職員は苦笑し、首を横に振る。

「申し訳ありません、必須の書類です。

揃えてから明日またお越しください」

仕方なく、二人は市役所を後にした。

外へ出ると、玲奈は悔しさにため息を何度も洩らした。

一方の智也は、泰然とした顔。

何事にも動じないといった風情だった。

その姿に、玲奈の胸は妙にざわついた。

――どうして、あの人はこんな時でさえ揺るがないのか。

だが言葉を重ねても無駄だと悟り、ただ告げた。

「私は一時間だけ休みを取ってるから、病院に戻るわ。

戸籍謄本は小燕邸にあるはずよ。

今夜きちんと探して明日、改めて来ましょう」

離婚手続きが思うように進まず苛立つ彼女を見て、智也の心に奇妙な感情が湧き上がる。

――あれほど自分を愛してきた玲奈が、なぜ離婚を口にするのか。

拓海ではないと彼女は否定した。

では、何が理由なのか。
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Julius
智也はどこまでも下衆 離婚もせず愛人を堂々と連れ歩き 自宅に同居する事に 少しも罪悪感を持たない異常者
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