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第333話

作者: ルーシー
拓海の苦しそうな顔は、あまりにも自然だった。

玲奈は一瞬、何が起きたのか理解できずに立ち尽くした。

痛みに歪んだ彼の表情を見て、玲奈は慌てて駆け寄り、その身体を支えた。

同時に、彼の胸に手を伸ばして触れる。

彼女は医者だ。

患者の前では、男女の区別などあってはならない。

指先で拓海の胸を押さえながら、眉を寄せて尋ねた。

「ここ?

ここが痛いの?」

拓海は苦しげな表情のまま、低く答えた。

「ああ......痛い」

玲奈は位置を少しずらし、もう一度圧をかける。

「じゃあ、ここは?」

拓海は彼女を見下ろし、真面目な顔でうなずいた。

「......そこも、痛い」

玲奈の眉間に皺が寄る。

「おかしいわね......」

彼女はさらに辛抱強く、今度は胃のあたりを押さえた。

「ここは?

痛む?」

拓海は彼女の手の動きを感じながらも、視線の先で別のものを見ていた。

――智也と沙羅。

二人はすでに店の中に入ってきており、玲奈と拓海の姿を目にしていた。

けれど、誰も声をかけようとはしなかった。

店主が彼らに気づいて声をかけに行く。

沙羅は入口脇の看板に書かれ
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