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第647話

Autor: ルーシー
スマホが洗面器の中で画面を消していくのを目の当たりにして、玲奈は眉をひそめ、拓海を見た。

「あなた……」

その視線を受けて、拓海もさすがに気まずそうな顔をした。申し訳なさそうに口を開く。

「悪い。わざとじゃないんだ。

……新しいの、買うから」

いかにも真面目くさって言っていたが、玲奈には分かっていた。

さっきのは、どう見てもわざとだった。

玲奈は彼の黒い瞳を見つめたまま、少し腹を立てて言った。

「須賀君、今の絶対わざとでしょう」

拓海は慌てて、いかにも無実だという顔を作った。

「違うって。本当にうっかりだ」

玲奈はそれ以上言い争う気になれず、彼に向かって手を差し出した。

「スマホ貸して」

すると拓海は怪訝そうに尋ねた。

「スマホ?何に使うんだよ」

玲奈は包み隠さず答えた。

「電話するの」

その言葉に、拓海は思わず起き上がりかけた。

少し身を起こし、目を沈ませて問い返す。

「あいつの番号、覚えてるのか?」

玲奈は首を振った。

「覚えてない」

その答えに、拓海はほっと息をついた。

だが同時に、まだ腑に落ちない様子で聞く。

「じゃあ、誰にかける
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