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兄貴の困惑5

مؤلف: 相沢蒼依
last update تاريخ النشر: 2026-07-25 05:06:26

***

兄貴の気を惹くためとはいえ、正直なところ僕自身も他人に躰をあまり触れられたくないこともあり、若林先輩を呼び出すときは、短い休み時間を利用することにした。1階にある三年の教室から3階の一年の教室に移動するだけでも、時間を稼ぐことができるのはラッキーだと言える。

「辰之くん、行くぞ!」

教室の扉を開けた瞬間なされた、下の名前での呼び出し。逢瀬の時間が刻々となくなっていくのもあり、若林先輩が焦っているのが丸わかりだった。

しかしながら教室に顔を出した相手が三年生ということで、自然と目立ってしょうがない。この状況に僕は渋々といった様子で自分の席から腰をあげて扉に向かおうとしたら、箱崎がいきなり腕を掴んで引き止める。

「黒瀬、どうして若林先輩に呼び出されたんだ。今まで接点がなかっただろ」

「兄貴経由でちょっとね……」

「黒瀬先輩経由? だったら、なおのことおかしいって」

箱崎の行かせたくない気持ちが、僕の腕を掴む力に表れていた。

(これが兄貴だったらよかったのに――)

「箱崎が心配するようなことは、本当になにもないよ。進路について、ちょっと相談にのってもらってるんだ」

「進路?
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  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴の悦び4

    照れを含んだ兄貴の声が、心地よく耳に聞こえた。「兄貴ってば僕との距離感がわからなくなって、お手上げ状態になってるでしょ?」 気持ちが弾んでいることがわかる僕の言葉に、兄貴は面白くなさそうな表情をする。「そういうおまえは、随分と余裕があるみたいだな」「だって僕はずっと、兄貴に恋愛感情を抱いていたし。むしろ今のこの状況を、結構楽しんでいるよ」 後ろからハグする兄貴の体温が背中に伝わってきて、眠たくなってしまう。さっきまでエッチなことがしたかったはずなのに不思議だ。「楽しんでるって、俺の困ってる様子を見て、腹の中で笑ってるのか……」「笑ってなんていないよ。すべてが愛おしくて、幸せを噛みしめてる」「辰之――」 逸らされたままでいた兄貴の視線が、ゆっくり僕を直視する。絡み合う視線を嬉しく思って、口角をあげながら話しかけた。「どこか無理だと思ってた。兄弟以上の関係になれないって。だけど兄貴に彼女ができたことを知って、絶対に諦めたくない気持ちに火がついたんだ」 僕を抱きしめる兄貴の大きな手の上に、自分の小さな手を重ねた。出逢った頃と変わらない互いの手の大きさの違いに、懐かしさをほんのり覚える。「俺は辰之に襲われて、信じられない気持ちでいっぱいになった。こんなこと異常だって頑なに否定したんだけどさ。おまえが若林先輩と付き合うって聞いた瞬間から、胸の中に表現しがたいモヤモヤが表れて」「そんなことがあったんだ」 僕の隣にはいつも兄貴がいた。その状況を一変させるなにかがあれば、兄貴の心に変化が生まれると見越した、僕の作戦勝ちといったところだろう。 凝視する僕の視線を受け続けた兄貴は微笑みを消し去り、意を決したような面持ちで口を開く。「若林先輩に俺の考えがおかしいと指摘されてから、それまでの見方をリセットして改めて考え直してみた。弟じゃなくひとりの男として、辰之をどう想うかってさ」「兄貴……」「辰之が俺に視線を合わせないだけで、不安に苛まれたこともあって、それがきっかけになって、いろんなことを思い出したよ。そしたら愛しく想う心と好きだっていう気持ちだけが、綺麗に抽出された」

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴の悦び3

    「辰之がシたい気持ちはわかるけど……」 この間のことを思い出しながら問題を解いていたら、不意に兄貴が喋りだした。その声は元気がなく、話の続きをどこか言いにくそうにしたまま口を噤んだ。 気まずい雰囲気が部屋の中に充満するのを感じたので、シャーペンをノートの上に置き、振り返って背後にいる兄貴に視線を送る。兄貴の目線は僕にはなく、横を向いて頬を赤く染めた状態だった。(なんだか、兄貴と出逢ったあとのことを思い出すな――) 小学6年の兄貴の見た目は、僕よりもうんと大人に見えたのに、たったひとつしか違わない僕の扱いに困ったのか、幼い子どものようにされた。なにかあってもなくても頭を撫でたり、どこかに出かけたときは必ず手を繋いで、迷子にならないように気を遣ったり――。 兄貴はバレーボールの少年団のクラブに入っているから、年下のコとも当然交流しているはずなのにと、当時はひどく困惑した。 僕に対する扱いのすべてがとても恥ずかしかったけれど、兄として一生懸命に尽くしてくれる宏斗兄さんの姿を見ているうちに、無条件に好きになってしまった。『俺は辰之の兄として、仲良くしていきたい! だけど迷惑なことがあったら、遠慮せずにちゃんと言ってくれよな。辰之に嫌われたくないし』 頭を掻きながら無邪気に笑う小学生の兄貴と、今の兄貴の顔がたぶって見えた。「兄貴……」 子ども扱いされたくなかったゆえに、僕は宏斗兄さんを兄貴と呼ぶようになり、出かけたときは並んで歩くことを推奨させ、手を繋ぐ行為をやめさせた。「辰之、そんな目で見るなよ……」 兄貴は顔を背けた状態を維持しながら、横目で僕の顔を見下ろす。頬だけじゃなく、耳朶まで真っ赤になっているのが確認できた。「そんな目?」「好きがいっぱいっていうか、そんなふうに見つめられるとすっごく困る」 困ると言ってるのに、兄貴の両腕は僕の躰をぎゅっと抱きしめた。必然的に距離が近くなったお蔭で、兄貴のシャープな頬にキスを落とすことができた。「辰之っ!」

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴の悦び2

    熱いシャワーが頭から降り注ぐ中、兄貴にバックで執拗に犯され続けていた。全身がびしょ濡れで水音はほとんど聞こえないのに、兄貴の低く掠れた声だけが、耳の奥に直接響いて僕を狂わせる。 部室で繋がって以来、兄貴は今まで隠していた欲望を全部さらけ出すようになった。「辰之……お前が好きだ……あぁっ、もう出るっ……!」 最奥をぐりっと抉るような深いピストン。兄貴の太い亀頭が、僕の敏感な前立腺を容赦なく突き上げるたび、脳みそがとろけて思考が溶けていく。 熱い精液が勢いよく僕の奥にぶちまけられた瞬間も、兄貴は腰を止めるどころか、さらに激しく動き続けた。どくどくっと注がれる精液を掻き回されながら、僕は限界を超えた快感に襲われる。「ああァっ!!!♡♡ やっ……な、んんん゛っ……なんかァ……くる゛っ、くる、きちゃうッ……!」 壁に手をついたまま、僕の肉棒がびゅっ、びゅるるっと透明な潮を勢いよく噴き出した。シャワーの床に飛び散るのを、兄貴の手がすぐに掴んでごしごしと激しく扱き始める。「ああぁっ♡ んんん……っ! もうやだ……出ないってば……イッたのに……っ!」 『ヒクヒク締め付けてきて……すっごく気持ちいいぞ、辰之……』 兄貴の声が低く艶めいて耳に落ちる。『また潮吹き見せて。繋がったままで、どんなふうに噴くのか……俺に見せてくれ』(兄貴……探究心強すぎ……こんなことされたら、本当に狂っちゃうよ……)「らめぇ……っ! やめ、あ゛ぁっ♡ おかしく……なる゛ッ……!」 膝がガクガクと崩れ落ちそうになり、僕は兄貴の上半身に体重を預けた。すると顔面に直接シャワーの熱い湯が降り注ぎ、息が苦しくなる。兄貴はすぐにシャワーを止めてくれたが、代わりに後ろから僕の顔を強引にねじ向け、呼吸を奪うような深いキスを浴びせてきた。「ンンっ……! ぁ、兄貴ぃっ……好き……好きだからぁ……」 『俺も辰之が好きだ。もう誰にも触れさせない……お前は俺だけのものだ』 低く独占欲に満ちた声。兄貴の手が僕の胸に回り、乳首を痛いくらいに摘まんで捻り上げる。同時に腰が再び激しく動き出し、結合部からぐちゅぐちゅと淫らな水音がシャワールームに響き渡った。 前立腺を抉る肉棒、乳首を責める指、そして貪るようなキス——三点同時の責めに、僕は完全にメスイキさせられた。「あ゛ぁああっ……!! い、いく……またい

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴の悦び

    僕の思惑どおりに、兄貴と両想いになれた。なれたのだが、思っていたのとちょっとだけ違った。「辰之、わざとこの問題を間違っただろ?」「わざとじゃないって。難しいのからいきなり簡単な問題になったせいで、変に難しく考えたというか」 現在自室にて宿題中。机に向かい問題に取り組んでいるのだけれど、椅子に座った兄貴の膝の上でさせられているのである。お尻のすぐ傍に兄貴のち〇ぽがある状況で、マトモに宿題なんてできるわけがない! というか、どうして兄貴はこんなことをするのか、さっぱり理解できなかった。「俺よりも頭のいいおまえが、こんな問題で躓くなんておかしいだろ」「おかしいのは兄貴だよ。どうして僕を膝の上にのせるのさ?」 ある意味拷問である。僕の集中力を試すために、わざとやっているとしか思えない。「どうしてって、辰之の躰を感じるにはこれが一番だと思ったから。太ももにかかる体重にしても、こうして後ろから抱きしめたときのぬくもりとか、いっぺんに感じることができるだろ」 小さく笑いながら僕の頭に顔を寄せて、思う存分匂いを堪能する。兄貴の両腕は緩く僕を抱きしめて、勉強に支障がないように施されていた。「兄貴、エッチしたい」「だ~め。ここでしたら辰之は宿題を投げ出すのが目に見えるだろ。それにリビングに声が丸聞こえになる。だからしない」「宿題が終わったらしようよ……」 部室で僕のことを抱き潰した兄貴。タガが外れたように腰を激しく動かして、僕の中にたくさん欲を注いでくれた。それは部室に備え付けられている、シャワールームでも続いたんだ。『辰之のナカきもちっ、い、あ、イクっ、たぁ…辰之っ…!…ぅ、すご………っ、も、無理、ださせてっ、もう』「んぅっ、きてっ…いっぱい俺の中に出して!」

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   弟の悲しみ12

    「兄貴――」 ブレザーの裾を強く引っ張り、俺に自分の顔をしっかり見させる辰之。その瞳は痛いほどに熱く、想いが溢れんばかりに揺れていた。 だからこそ、この瞬間に伝えなければと思った。「辰之……俺は、弟としてじゃなく、一人の男として……お前が好きだ。愛しくて、愛しくて……このままじゃ、お前をめちゃくちゃに犯してしまいそうなくらい……」 声が上ずり、ところどころ裏返りながらも、俺は必死に想いを吐き出した。 辰之は一瞬目を見開いたあと、頰に満面の笑みを咲かせた。それは見惚れてしまうほどに甘く、嬉しそうで淫らだった。「兄貴……これまですれ違った分だけ、思う存分に僕をめちゃくちゃにしてほしい。宏斗兄さんの中に燻ってる気持ち……全部、僕にぶつけて。今すぐに!」 互いの顔が自然に引き寄せられ、唇が重なった。 熱く、湿った、貪るようなキス。辰之とキスをするのはこれが初めてじゃないはずなのに、胸が苦しいほどに鼓動が鳴り、唇が震えて情けないくらいおぼつかないものになった。 それでも辰之は俺の未熟なキスを優しく受け止め、逆に自ら舌を差し入れてきた。ねっとりと絡みつき、唾液を啜るような深い口づけ。甘い吐息が混じり合い、部室内に卑猥な水音が響き始める。「ん……はぁ……宏斗兄さん……もっと……」 キスを繰り返しながら、俺は弟のワイシャツを乱暴に引き剥がし、白い肌を露わにした。指先で乳首を摘まみ、強く転がすと、辰之が甘く喘いで俺の背中に爪を立ててくる。「宏斗兄さん……うぅっ……俺をもっと求めて……ぁあんっ、すごくいいよ……」 その声に理性が溶けていく。俺は辰之をその場に押し倒し、首筋を貪るように吸い上げ、胸から腹へ、太ももへと唇を這わせた。潮でまだ湿っている股間に顔を埋め、敏感になった肉棒を再び口に含む。 じゅぽっ、じゅるるっ……れろれろっ……。 昼休みの短い時間など、もうどうでもよかった。5限目のチャイムが鳴っても、俺は辰之から離れられなかった。弟の窄まりに指を沈め、かき回し、十分にほぐしたあと——俺は熱く脈打つ自分の肉棒を、辰之の濡れた尻穴に押し当てた。「入れるぞ……辰之……」 「うん……きて……兄貴の全部、奥まで……」 熱く締まる腸壁に包まれながら、俺は弟の最奥まで一気に突き入れた。辰之が背中を仰け反らせ、甘く長い喘ぎ声を上げる。 放課後を知らせる合図

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   弟の悲しみ11

    辰之が大きくビクビクと全身を痙攣させた瞬間、俺の手がびちゃっと熱い液体で濡れた。 驚いて上半身を起こして見下ろすと、弟の肉棒が激しく脈打つたびに、透明で粘度の低い潮がだらだらと溢れ続けていた。 ベンチの上に大きな染みを作り、俺の手首まで伝って滴り落ちる。「うあ、ぁああっ♡♡ んッ……あっ、あんっ……もぅ……だめ……ッ!」 ぐったりと脱力しながら目を閉じ、荒い口呼吸を繰り返す辰之の姿は、ひどく淫らで儚かった。俺は言葉を失い、ただその濡れた股間を見つめてしまった。「あのさ、辰之……お前——」 「兄貴……やりすぎ。感じさせたいからって、潮吹きさせるなんて……信じられない……「潮吹き……!?」(おしっこじゃなかったのか……。ごしごしやりすぎて尿意を催させたのかと……) 俺が呆然としていると、辰之は恥ずかしそうに頰を染めながらも、俺のブレザーの襟をぐいっと引っ張ってきた。「兄貴のバカ……責任、取ってよ」 「責任って……ちゃんと拭いてやるから」 「そうじゃなくて……僕、まだイキ足りないんだけど?」 「えっ……?」 辰之は上目遣いに俺を見つめ、熱い吐息を漏らしながら続けた。「兄貴の勃起したあれを見せられたせいで……奥が疼いて、どうしようもないんだよ」 そう言いながら、襟を掴んだ手で俺のブレザーの裾を捲り上げ、すでに痛いほど硬くなった俺の股間をわざと見せつける。ズボンの上からでもはっきりとわかるほど、大きく膨らんだそれを。「ここ……これについては構うなとか、刺激を与えるなとかお願いしたくて!」 弟の視線が熱く、ねっとりと俺の股間に絡みつく。ごくり、という俺の喉の音が、静まり返った部室に妙に大きく響いた。「宏斗兄さんは……僕とひとつになりたくないの?」 「ひ、ひとつって……あの、この間俺の部屋でしたアレ……?」(勃起したままこんなマヌケな質問をする俺は、本当に最低だ……) 視線を彷徨わせていた俺は、渋々辰之の顔に向き直った。そこにあったのは、意地悪くも艶めいた微笑みだった。弟は唇を少し尖らせながら、甘く囁く。「さっきはバイブを取り除くことに必死だったから気づいてなかったかもしれないけど……僕は、挿入された兄貴の指に感じまくってたよ。バイブなんかより……ずっと、ずっと気持ちよかった」 辰之は俺の手に自分の濡れた尻を触れさせながら、熱い吐

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴のほほ笑み2

     内なる苛立ちがバレないように、奥歯をぎゅっと噛みしめながら自室に移動した。素早く鞄を手にして、リビングを背にしたまま声をかける。「行ってきます」 僕のかけ声を合図に義母が椅子から立ち上がり、慌てて追いかけてきた。「辰之、忘れ物はない?」「ないよ。帰りは、いつもどおりになると思う」 しゃがんで靴を履いていたら、いつの間にか兄貴が傍にいた。振り返って目を合わせた瞬間に、後頭部を撫でられる。「寝癖くらい直さないと、彼女できないぞ」 兄貴に指摘されたことが恥ずかしくなり、その手を容赦

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴のほほ笑み6

    *** 部活を終えた兄貴と馬鹿女が向かった先は、市立図書館の自習室だった。 図書館の奥にある自習室が見渡せる本棚の隙間に、うまい具合に体を隠し、ふたりの様子をじっくりと窺う。他にも来館している客がいるので、派手な行動をするとは思えないけれど、相手はあの馬鹿女。油断するわけにはいかない。 兄貴は馬鹿女の横で楽しそうにノートを指さしつつ、ささやき声でなにかを話しかける。僕に向けてくれるのとはあきらかに違う笑みに、胸の奥が軋むように痛んだ。(クソっ、あんな女にそんな笑顔で話しかけるなよ……) どうにも見ていられなくなり、本棚に背中を預けて天井を仰ぎ見た。奥歯をぎゅっと噛みしめながら、持っ

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴のほほ笑み5

    *** 兄貴が部活を終えるまでの時間を使って、この間女子トイレに仕掛けた盗聴器の中身を確認すべく、目立たないであろう図書室の隅の席で聞いていた。(前々回と前回は空振りに終わったけど、今回はどうだろう……) 期待を胸にイヤホンから流れる女子の会話を耳にしつつ、机の上に広げたノートにその内容を端的に書き記した。僕の姿を傍から見る分には、熱心に勉強しているように見えるだろうな。 いろんな女子からもたらされる噂話や愚痴を聞いている最中に、衝撃的とも言える話は突如はじまった。 早口でまくしたてる甲高い声に反応し、相槌する者は僅かだったが、信じられない内容にめまいがしてきた。どうにもメモする気

  • こんなに好きなのに、伝わらないのなら――   兄貴のほほ笑み

     朝の弱い兄貴が、珍しくご機嫌な様子でご飯を食べていた。隣でそれを不思議に思いながら、味噌汁をすする。「母さん、今日遅くなるから」「部活?」「部活のあとに、テスト対策の勉強することになっててさ。帰ったらちゃんと飯食うから」「来年受験だものね。しっかり勉強教えてもらいなさい」「俺が教えるんだって。酷いなぁ」 ほほえましいとも言える義理の母親と義兄のやり取りを耳にしつつ、目の前にいる実父に視線を飛ばした。たぶんこれから僕に、なにかしら嫌な話題を投げつけるであろう。「辰之、おまえ勉強

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