それでも…愛

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last updateLast Updated : 2025-09-19
By:  心優(mihiro)Updated just now
Language: Japanese
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2年前、佐藤 みあり は、4年間お付き合いした彼と別れた。 結婚の話をしていた時、彼、塩谷 律樹(しおやりつき)のお母様にブライダルチェックを受けるよう言われた。受けてみると、子どもを授かりにくいことが判明したのだ。 子どもが好きな みありは、授かりにくいということに、とてもショックを受けた。 「それでも、構わない!」と言う律樹。 しかし、律樹のご両親に猛反対を受けた。 それでも、一緒に居ようとする律樹、みありは、それが辛くなって自分から身を引いて連絡を絶った。 なのに、28歳になった今、なぜか みありと同じ会社に、課長として転勤して来たのだ。 復活愛♡の行方は……

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第1話 再会
──10月の初め まだまだ、ポカポカと暖かい日が多く、 日中は、汗ばむほどの陽気だ。 晴れた朝は、心地良く過ごしやすい気候で嬉しい。 私は、いつもより早く目が覚めたので、 少しだけ早めに出社した。 早く着いたせいか、まだ人も疎らでエレベーターも空いている。 5階でエレベーターを降りて、 「おはようございます」 と、社内で会った人に挨拶をしながら、自分の部署である工事部へと続く長い廊下を歩いて行く。 前から来た男性にも挨拶をしようとした。 「おはようござい……えっ?」 思わず固まってしまった。 「みあり!」 と、私の名前を呼ぶその男は…… まさかの…… 2年ぶりに会う元カレだった。 「えっ! どうして?」 私たちは、とんでもない場所で再会してしまった。 佐藤 みあり 28歳 私には、以前4年間お付き合いをして、結婚を考えていた彼氏が居た。 当時、結婚の話を両親にした彼は、 お母様から私に『ブライダルチェックを受けるよう伝えて欲しい』と言われたようなので、私は病院でそれを受けたのだ。 すると、どうも私には子どもを授かることが、難しいということが判明した。 『もちろん0%ではないですが……』と、医師からの気休めの言葉を受け取った。 目の前が真っ暗になり、かなり落ち込んだ。 子どもが好きだから、将来子どもの居る暮らしを夢見ていたのに…… それでも彼は『子どもが出来なくても良い! 2人で幸せになろう』と言ってくれたのだが、当然彼のご両親は結婚に猛反対。 子どもが授かりにくいというショックと、彼のご両親の反対。 私は、Wでショックを受けた。 それでも私たちは、しばらくは一緒に過ごしていた。 でも、しだいに親に反抗してまで、私と一緒に居る彼のことを見ていると、申し訳なく思えたし、 私自身も彼と一緒に居ることが辛くなってきてしまっていた。 そんな時、あんなことが起こってしまい、良い機会だと思って自ら離れてしまったのだ。 26歳の秋だった。 あれから2年、 ようやく私は、落ち着きかけたところだったのに。 なのに、なのに… その彼が、また目の前に現れた。 「えっ! どうして?」 「久しぶり!」と、ニコやかな笑顔を私に向ける彼は…… 塩谷 律樹28歳 大学時代の同級生だ。
last updateLast Updated : 2025-09-18
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第2話 話し合い
※※※※※もうすぐ定時の17時になろうとしている。律樹の方を見た。仕事をしている時は、当然真面目に取り組んでいる律樹。──やっぱり、仕事をしている時の顔、カッコイイなあ〜そう思いながら、事務所の壁に掛けられた時計を見ていると、定時を知らせるチャイムが鳴った。その下から律樹がこちらを見ている。バチッと目が合ってしまった! スッと目線を外し、私は帰り支度を始めた。──今日、話すのかなあ?とりあえず、キリの良い所で今日は早めに帰ろう長岡さんに、「私今日は、定時で帰りますね」と言うと、「うん、みありちゃん、お疲れ様〜」と。律樹の方をチラッと見ると、まだこちらを見ている。すると、長岡さんも気づいて、「塩谷課長、なんだか、みありちゃんのことをジッと見てる?」と言われた。「いや〜あちらの方を見てるんじゃないですか?」と、私を通り越して後ろを見てるのだと、私は後方を指差した。「ん? みありちゃんは、塩谷課長のこと、タイプじゃないの?」と聞かれた。──そりゃあ、タイプかどうかと聞かれたら、めちゃくちゃタイプですよ!4年間もお付き合いしていたのですからね〜とは、言えない……「う〜ん、どうかな〜」と、笑って誤魔化した。すると、長岡さんは、私の額に手を当てて、「熱はないわね? でも、みありちゃん今日は、なんだか少し変よね?」と言われた。長岡さんには、私の態度がおかしい事がバレバレのようだ。だって、いつもなら、『イケメンですね〜!』と長岡さんと一緒に盛り上がるのが常だもの。そりゃあそうだ。「ハハッ、そうですか? ちょっと朝から体調がイマイチだからかな〜」と言うと、「そっか、じゃあ今日は、早めに休んだ方が良いわね」と言ってくださった。「はい! そうしますね」「では、お先に失礼します」と、皆さんにご挨拶してから、部署を出た。「お疲れ様〜」「「お疲れ様でした」」長い廊下を歩いてエレベーターまで行くと、後ろから、「お疲れ!」と言う声がした。──えっ、嘘! 律樹だ! 早っ!「お疲れ様です」と言うと、耳元で、「ちょっと、付き合って!」と言った。「え?」と顔を見ると、「話そう!」と言われた。──やっぱり今日なのね〜その後、続々と帰る人たちがエレベーター前に集まって来たので、「分かりました」とだけ言った。このま
last updateLast Updated : 2025-09-18
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第3話 探偵?
「なら、一緒になんて住めないよ」と言うと、 「どうして?」 と、聞くので、先程の私の考えを伝えた。 「あ〜そうかもなあ〜」 律樹は自分でも、両親があまりにも静観しているのがおかしいと思っていたようだ。 「なら、こうして、私と会ってることも逐一報告されているのかもね」と言うと、 律樹は、突然そ〜っと立ち上がり、シーっと人差し指を立てて口に当てている。 そして、部屋の入口まで行き、一気に扉を開けた! すると、 「うわっ!」と、声を上げる40代位の男性が居た。 「あっ! やっぱり!」と律樹は言った。 「え?」と私が驚くと…… 律樹は、その男性に、 「島田さん! ココで何してんの?」と、しゃがみこんで聞いた。 「あ、申し訳ありません。奥様のご命令で……」と言った。 律樹は、ずっと後を付けられていたのだろうか…… 「なるほどね〜で、いつから?」と聞く律樹に、 「……4月から」と言う男性。 「ブッ」 ──最初からつけられてんじゃん! と、私は思わず笑ってしまった。 「はあ〜? 俺が家を出てからすぐ?」 「あ、はい……」と言う島田という男性。 ──やっぱり…… そして、律樹は、 「ねぇ〜島田さん! この事が母にバレたら、怒られるよね〜? クビじゃないの〜?」と、島田さんを脅し始めた。 「はあ〜まあ……」 と困ったような顔をしているのが扉からチラッと見えた。 「じゃあ、俺と手を組まない?」と言う律樹。 こんな時の律樹は、悪知恵が働くのだなと思った。 「え? それは、どういう?」と聞かれる島田さん。 「見つかったこと、黙っててあげるから、島田さんも、俺がみありと居たことを黙ってて!」 と取り引きをしたのだ。 「いや〜でも〜」と言う島田さん。 「じゃあ、言う? 間違いなく解雇だな!」と言う律樹に、 「それは! う〜ん……」と困っている様子の島田さん。 「俺はただ転職しただけで、今後も みありの存在は透明人間だと思って言わないでくれたら、きっとそのまま働けると思うし……」と言うと、 島田さんは、とても悩んでいる様子だが、 「お互いの為に、そうしよう!」と、手を出して握手を求めている律樹。 そして、無理矢理、島田さんの手を取って、にこやかに握手をする。 「え〜! うわ〜、はあ〜」と、困った顔
last updateLast Updated : 2025-09-19
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