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episode10

Author: 朱音小夏
last update publish date: 2026-06-18 08:53:06

「えー、それでは無事桜ヶ丘祭終了、そ・し・て!クラス優秀賞受賞を記念して!カンパーイ!」

「「カンパーイ!」」

あっという間に時刻が過ぎ、学園祭は終了、教室で簡単な打ち上げを始める1-3の面々であった。若葉の尽力のお陰か、クラスの目標であった"クラス優秀賞"を受賞してウハウハな気分のクラスメイト達。主役であろうはずの若葉は制服に着替え、教室の隅で窓の外を見ている。頭の中を占めるのは新の事ばかり。数年ぶりにあい、言葉をかわした。"桜ちゃん"が若葉である事に気がつかれなかったのが良かったのか、悪かったのか。若葉は「ハァ」とため息をつき、ジュースを口に運ぶ。

「桜ちゃーん。何物思いにふけってんの?主役なんだからそんな隅にいるんじゃないよ!」

「...もう学園祭終わったんだし、桜ちゃんはやめて...」

「なによー。つれないなぁ。」

クラス委員長はそう言いながら、若葉の隣に寄りかかった。

「もしかしてあれ?ナンパ助けてくれたっていう男の子の事考えてる?」

「ブッ!」

「あら、図星(笑)」

クラス委員長の指摘に、思わず飲んでいたジュースを吹き出してしまう。彼女は笑いながら若葉にハンカチを手渡そう
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  • ひみつのお姫さま   episode19

    お昼時と言うのもあって、カフェは賑やかだった。ここでも運良く席が空いていたので、すぐに案内された。水族館のカフェであるがとてもメニューが豊富で、どれも美味しそうで目移りしてしまう。「桜ちゃん、メニュー決まった?」「そうですね...ボンゴレパスタにしようかと。」「OK。食後の飲み物はどうする?」「レモンスカッシュでお願いします。」「じゃあ、店員さん呼ぶね。」新はそう言うと「すみませーん」と店員を呼んだ。そして、新はシーフードパスタとコーヒー、若葉はボンゴレパスタとレモンスカッシュを注文した。料理が来るまでの間、2人は色々なことを話した。「桜ちゃん、学校生活はどんな感じ?桜ヶ丘って進学校だから勉強大変でしょう。」「そうですね。でも勉強は好きですし楽しいです。新君はどうですか?」「オレ?ウチは男子校だし授業中も騒がしいよ(笑)あんまりマジメに授業受けてるヤツはいないかなぁ...。まぁ、オレは少しだけど授業聞いてるかな?」「新君はしっかりしてますよね。」「そうでもないよ?勉強だって幼馴染みの影響だしね。」「え?」新の言葉に若葉は驚いた。まさか自分のことか?と疑問を持った。「その幼馴染みってのが桜ちゃんに似てるんだよね。」「...私に?」「うん。見た感じも、雰囲気もなんだか似てるんだ。...だから一緒にいて楽しいし、心地良い。...まぁ、そいつとは疎遠になっちゃったんだけどね。」「...そうなんですね。」心臓の音がバクバクと言ってうるさい。期待してしまう。新と同じ気持ちだと。若葉はそれがバレないように平静を保つのに精一杯になってしまう。笑顔は引き攣ってないか。声は震えてないか。そんな事を思いながら新と会話していると出来上がった料理が運ばれてきた。温かそうな湯気がのぼり、美味しそうな匂いがする。若葉は緊張しているせいかあまり味がよくわからないし、上手く飲み込めない。それでも新に気づかれまいと何もない様を装っている。「うん。ここのパスタ美味しいね。」「...そうですね。サッパリした味付けで食べやすいです。」「食事終わったら残りの展示見て、その後どこか行く?まだまだ明るいし、もう少し桜ちゃんと一緒にいたいんだけど...時間大丈夫?」「大丈夫ですよ。もしよかったら、近くのショッピングモールにでも行きますか?」「あ、いいね!いろんなお店入

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  • ひみつのお姫さま   episode14

    全ての買い物が終わり、市川さんと増田さんを連れ、メイクの練習をするため若葉は家へと帰ってきた。若葉の家族は若葉を含め、共働きの両親の3人家族なので家族に鉢合わせる事はあまりない。若葉は2人を自室へと案内すると、キッチンへ行きジュースを持って2人の元へと行った。自室の扉を開けると、2人が家探しするかのように若葉の部屋を見て回っていた。「ちょっと...2人とも何してるの...」「いやぁ、男の子の部屋初めて来たから興味湧いちゃって(笑)」「この写真の男の子佐倉君?メチャかわなんだけど!今より更に女の子っぽい!」「やめてよぉ...」2人はキャッキャとはしゃいでいる。一通り遊び終えると、2人はジュースを飲み落ち着いて、「さてと」と言い、自分達のカバンからメイク道具を取り出した。若葉もそれにならって今日買ったプチプラのメイク用品の入った袋をテーブルの上に置いた。そして、それらを使い女子2人からのメイク教室が始まった。下地がー、アイシャドウをー、などと学園祭でやって貰った方法と同じ工程でメイクをしていく。今回は自分で行うので若葉も真剣になって教わっていた。そうしてメイクをし終わると、これまた買ってきたワンピースを着てみる。ウィッグは無いが、着替えた若葉の姿を見た2人は目を輝かせ頬を紅潮させた。「佐倉君可愛すぎ!」「ウィッグ無しでも全然大丈夫だよ!」2人から大絶賛された若葉は恥ずかしくなり、モジモジしていると「その仕草もいい!」と何故か喜ばれた。「これでウィッグ着けたら、誰も男の子だなんて気づかないよ!」「ホントにソレ!もう完璧な"桜ちゃん"だよ!」「2人のお陰だよ。...ありがと。」若葉からお礼を言われた2人は心にズキューンと感じたトキメキを隠すことなく悶えていた。「佐倉君...。反則だよ、その可愛さは...」「桜ちゃんのためなら何でもするよ!そうだ!今度のデートが成功したら、これからのコーディネートは是非私達に任せて!」「...成功するかな...。でも成功したら正体を隠すのは良くないとも思うんだよね...。」若葉の言葉に「それもそうか...」と市川さんが言うと、増田さんが「でも!」と言葉を紡いだ。「すぐ付き合うとかは無いかもしれないし、桜ちゃんとデートだけ続けたいだけかもしれないし!」「それもそうか」と若葉は納得すると、「これからよろしくお

  • ひみつのお姫さま   episode6

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  • ひみつのお姫さま   prolog

    幼い頃から自分の女顔がコンプレックスだった。何度その顔に対してからかわれた事だろう。からかってくる奴が大半だった中で、幼馴染みである新だけは違った。いつも通り「女男」とからかわれて泣いている中、新はオレの前にバッと出て「そういうのやめろ!」と庇ってくれた。「お前らのそれは虐めなんだぞ!やめてやれよ!」「な、なんだよ!事実じゃん!」いじめっ子がくって反論すると新は「ハァ」とため息をついた。「そう言ってお前、若葉の事好きなんじゃねーの?」「バッ...!!んな訳ねーだろ!バーカ!もう行こうぜ!!」新の言った事が本当かどうかはわからないが、いじめっ子は顔どころか首まで真っ赤にして取り巻き

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