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第545話

Autor: ラクオン
梨花を車に乗せて見送った後、綾香はなんとなく居心地の悪さを感じた。

隣の男はなぜか急にキャラが変わったように、一言も発さずに駐車スペースへと歩いていく。

綾香は足を止めた。

「タクシーで帰るからいいわ」

「送る」

海人は珍しく口数が少なく、顎で黒のゲレンデをしゃくった。

「乗りな」

嫌々という様子ではない。

綾香は艶やかな唇をぺろりと舐め、助手席のドアを開けて乗り込んだ。

「悪いわね」

普段ならこんな他人行儀な口はきかないが、彼があまりに余所余しいので、つられて行儀良くなってしまうのだ。

海人は気づいていないのか、軽く頷くと運転に集中し始めた。

綾香は我慢できずに口を開いた。

「いつから竜也みたいなキャラになったのよ?」

海人は片手でハンドルを操りながら、冷ややかに笑った。

「じゃあ、どういうキャラならいいんだ?青海みたいなやつか?」

「……」

彼がいつもの調子に戻ったのを見て、綾香は思わず吹き出した。

「今のそのキャラよ」

口が悪くて傍若無人なその態度こそ、三浦家の四男坊・海人の設定にふさわしい。

海人は横断歩道の手前でブレーキを踏み、横目で彼
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