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第23話:王弟パウロ③

Auteur: ももちく
last update Date de publication: 2026-07-30 05:05:34

 腹は決まった。王弟パウロに会いにいく。そして、彼に一言、冒険者ギルドから手を引けと命令する。言うだけなら簡単だ。しかし、いざ実行するとなれば途方もない苦労が待ち受けているだろう。

 だが、こちらには女神がついている。彼女に頼み込めば、王弟に会うためのステップをいくつかはキャンセルできるはずだ。

「というわけで、俺、王弟パウロに会いたいんだけど。女神様、何か策はありますか?」

「策ってほどもないけど……とりあえず屋敷に行けばいいと思うわよ」

「あはは……俺、何のコネもありませんけど!?」

「まーた、わたくしに貸しを作るつもり~? 少しは返してほしいんだけど~?」

「そこは俺の可愛さに免じて!」

「じゃあ、許す!」

「許すのかよ!」

 こんな情けない男のどこが可愛いのか、さっぱりわからない。もしかすると女神という超越者視点からすれば、自分みたいな情けなさで溢れる男は可愛いの範疇に収まっているのかもしれない。

 真相は謎だ。しかし、齧れるものは親のスネでも齧

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     自分たちの目の前に黄金色の扉が出現した。その扉は自然と開く。だが、その向こう側からは誰も現れない。 肩透かしを食らってしまった。ゲイルが恐れ知らずなのか、扉の向こう側を確認しに行く。その時だった。ゲイルの姿が忽然と消えたのだ。「!? 今、何が起きたんだ」 「はわわ。ゲイルさんが消えちゃったのですぅ!」 「リリー、ここは下がっていろ! なんか嫌な予感がする」 リリーをすぐさま下がらせる。そして、代わりに自分が前に出る。何故、ゲイルが消えてしまったのかの原因を探ろうとした。だが、その前に口うるさい第3王子がしゃしゃり出てきやがった。「お前の仲間はこの場から逃げたのでしゅ!」 「うるせー! 俺たちのゲイルがそんなことするわけねえだろっ!」 本当に口が減らない第3王子であった。しかしながら、ピーンと来るものがあった。この黄金の扉の前に立っていたゲイルが消えた。 これは転送装置の可能性がある。繩で簀巻き状態にしている第3王子を黄金の扉の前に転がしてやった。「な、何をするでしゅ!? 吾輩は消えたくないでしゅよ!」 「ははーん。お前も気づいているんだな?」 「いやーーー! どこかに飛ばされるでしゅーーー!」 第3王子は叫び声をあげた。だが、その声は途中でいきなりぶった切られることになった。予想通り、第3王子もどこかへと消えてしまった。「というわけだ。これは女神様からの助け舟みたいだ。俺たちも転送しよう」 「……どこに飛ばされるかもわからないってのに?」 「ヴィオさん。ここには聖騎士シャインがいないんだ。長居は無用だろ?」 「それはそうだけど」 「ほら、行こうぜ」 聖女ヴィオレッタに手を差し伸べる。そうだというのにまだ逡巡している聖女だった。そんな彼女の肩に手をポンと置いた大魔導士ミカが「お先に」と言って、黄金の扉の前に立つ。 すると、今度は大魔導士の姿が消えた。次に動いたのはリリーだった。「アルトさん。ヴィオさんをお願いします。でも、浮気は許しませんからね?」 「そ、そんなつもりでヴィ

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  • ハズレ職業『エスパー』によって追放された俺、魔王すら超える力を手に入れる   第38話:一難去ってまた一難⑤

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    国王側にこちらの動きは筒抜けのようであった。やれやれ……と肩をすくめるしかない。冒険者ギルドの内部をキレイに掃除したつもりであった、しかし急激な改革は反対者を生む。これは身から出た錆でもあった。裏切者を炙り出すのは後にして、まずはじっくりと捕らえた盗賊から情報を引き出した。盗賊たちは協力的で、聞いてないこともべらべらと喋ってくれる。なんとも可愛げのある連中だ。「じゃあ、縛ってその辺に転がしておけ」 「こんなところに放置されたら熊に襲われちまうよー!」 「じゃあ、やっぱり撫で斬りにしてやろうか?」 「ひぃーーー! 繩だけでお願いしまーす!」繩でがんじがらめにした盗賊たちをその場に残して、自分たちは馬車に乗り込む。リリーが何か言わんとしていたが、こちらは先んじて、リリーのご機嫌を取る行動に出た。「別に殺すつもりでやってるわけじゃないから」 「むぅ……襲ってきたあちらが悪いのわかるんですけどぉ」 「リリーは優しいなあ。でも、その優しさを俺以外に向けると、俺が焼きもちを焼いちゃいそうになる」 「んもう。アルトさんったら」リリーが頬を赤らめて、俯いてしまう。周りはニヤニヤとしぱなしであった。リリーのご機嫌も取れたということで、馬車が出発する。向かうは王都だ。あと3時間程度で着く予定である。その3時間を使って、こちらも王都に乗り込んだ際にどう動くかを話し合う。先に口を開いたのは大魔導士ミカだった。彼女は軍師らしく、自分たちがどう動くべきなのかを示してくれた。「王都内ではなるべく固まって動きますように。こちらが人質作戦を取ることもバレていると考えた方がいいかと」 「俺たち5人でしか、話してない内容だぜ!? それはおかしくない?」 「壁に耳あり、ジョージにメアリーという言葉があります。ギルド長室といえども安全とは限らないかと」 「なるほどなぁ~。俺、もしかして冒険者ギルドの職員に甘く見られてるぅ?」 「甘くは見られていないじゃろうて。むしろ毛嫌いされているかもしれぬのう」 「そっちのほうが悲しくなっちゃう。俺、キレイな冒険者ギ

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