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第710話

Author: 魚ちゃん
正直なところ、引き締まった男性の胸板や腹筋というのは、非常に触り心地が良い。

以前、胡桃に誘われてホストクラブへ行ったことがあるが、彼らの筋肉は明里にとってはいささか過剰すぎた。潤の筋肉のつき方こそが、彼女にとってはまさに「ちょうどいい」のだ。

「何を考えてる?」潤が長い指でそっと顎をすくい上げた。「俺の腕の中で上の空とは、いい度胸だ」

「ホストの……」と、無意識のうちに口走ってしまっていた。

途端に、潤の漆黒の瞳がすっと細められた。「今、なんと言った?」

明里はハッと我に返った。「な、なんでもない!何も言ってないわ!」

「しっかり聞こえたぞ」潤は冷ややかに口の端を吊り上げた。「ホスト?俺に触られながら、他の男を思い浮かべてたのか?」

ゾクリと、危険な空気を感じた。

明里は慌てて首を振って弁明する。「違う、違うの!そのっ、あなたの体の方が素敵だなって思っていただけで!」

「本当に?」

「本当よ!」信じてもらえないのが怖くて、必死に言葉を重ねる。「本当にそう思ってたんだから!あんな人たちの筋肉なんて比べものにならないわ。私の愛する人には、到底敵わないって」

「私の愛
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