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・Chapter(53) こいのうた②

مؤلف: 羽馬タケル
last update تاريخ النشر: 2025-07-30 20:14:01

古田は、いい人だ。

不器用で口下手ではあるが、それを補ってあまりあるくらいに。

そして、瑞穂は古田のそんな一面に好感を抱いていた。

しかし、これは「恋心」なのだろうか。

和田マネージャーとの恋が終わった時、確かに瑞穂は「誰かに話を聞いて欲しい」と思い、LINEのみでしか繋がっていない古田に連絡をした。

先程、古田の父親と顔を合わせた時、「いいお付き合いを、させてもらっています」と、事前の打ち合わせもないにも関わらず、その場限りの嘘を古田の父親に対して告げた。

が、これらの行為が自身の何から引き起こされたモノかと問われれば、瑞穂は説明する事が出来ない。

それに対する答えを出すには、少し時間が欲しかった。

今はまだ、答えを出せない。

和田マネージャーに対する失恋の痛手が、未だ自分の中から消え去っていないのだ。

その傷が癒えた時、おそらく自分の中で古田に対する答えが出るのであろう。

この気持ちが、古田に対する純然たる恋心なのか、それとも一時期な気の迷いなのか……。

「高畑さん、もうすぐ着きますよ」

その時、古田がハンドルを切りながら瑞穂に話し掛け、瑞穂はハッと我に返った。

「なんか、疲れて
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