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第729話

Author: 北野 艾
峰岸は少し考えてから、二つの選択肢を提示した。

「一番早いのは、やはり通常の協議離婚ですね。離婚届を出して受理されれば、それで終わりです。それが難しい場合は調停や裁判になりますが、こちらはどうしても時間がかかってしまいます」

結局のところ、白彦と直接話し合うしかないのか。ミキは小さく溜息をついた。

峰岸が帰った後、入れ替わるようにして白彦が姿を現した。

ここ三日間、彼も毎日欠かさず病院に通ってきていた。

だが、病室に入ってくることはない。ミキが会いたがっていないことを自覚しているのだろう。

毎回、高価な栄養ドリンクやサプリメントを大量に持ち込み、医師にミキの経過を聞き、そして病室の前のベンチにしばらく座ってから帰っていく。それが彼の日課だった。

もちろん、彼が置いていった贈り物はすべてゴミ箱行きだ。

白彦もそれを知っているはずだ。

それでも彼は律儀に――あるいは意固地に――毎日何かを届けに来ては、ミキがどう処分しようと関知しない態度を貫いていた。

「私が話してこようか?」

気遣う詩織の手を、ミキは優しく叩いて制した。

「ううん、自分で行く。私、詩織が思うほどヤワ
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