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第79話

Author: 北野 艾
結果は、沙羅の言った通りだった。

すでに市場から撤退したはずの旧プロジェクトが、いまだに収益データとして計上されている。

明白な粉飾決算だ。

この手の会社に多少の「水増し」はつきものだが、それはあくまで水面下での話。

これほど堂々と表に出しているということは、もはや隠しきれないほど経営が傾いている証拠だ。

詩織は、群星グループを候補から外さざるを得なかった。

そんな折、群星の春日井社長から、あろうことか詩織の携帯に直接電話がかかってきた。「いつから出社できるか」と尋ねる、気の早い催促だった。

詩織は適当な理由をつけて、その場をなんとかやり過ごした。

春日井の本当の狙いは、別のところにあった。詩織を雇うことなど二の次で、エイジアの内部情報を探ろうと、遠回しに質問を重ねてくる。

どうやら、彼は詩織を通して、柊也とエイジアに近づきたいらしい。

「いやなに、うちの会社もですね、試用期間にはそれなりの目標設定がありましてね。江崎さんが入社された暁には、いくつのプロジェクトを引っ張ってきてもらえそうかな、と」

「申し訳ありません、春日井社長。私、エイジアとは競業避止義務契約を
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