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17:近づく心と体の距離

مؤلف: けもこ
last update تاريخ النشر: 2026-07-17 11:12:30

ブブブブ ブブブブ

ソファのテーブルに置いてあった廉の携帯がサイレントモードで震え始めた。二人で動きを止めてそちらを見つめる。しばらく待ったが電話が切れる様子が無いので、廉がため息をつきながらそれを手に取った。

「Ah, Fred. I've been hearing good things about the acquisition of the land. I hear it's going well.‥‥」

どうやら今関わっているリゾート開発の土地買収の関わる電話のようだ。綾香は、廉から解放されてそそくさと下着とセーターを元に戻した。ソファに座り直して、さてどうしたものか、と考えていると、逃がさないというように廉が電話をしながら片手で綾香の手を掴む。

「‥‥Oh, yes. Please do. I'll see you later.」

電話を切って、廉が神妙な表情で向き直る。

「このままここに居たら、大変なスキャンダルを起こしてしまうかもしれないから‥‥綾香、この後の予定は?」

手首に唇を押し付けながら、廉が親指で綾香の腕をさする。その触れ方だけでもゾクゾクしてしまう。

「ウチに帰る‥‥だけ、です」

「食事は?」

先日のことを思い出し、少し考えて、ためらいがちに提案してみる。

「‥‥ウチに来るのはどぅ」

廉が連れて行ってくれる食事は、すごくレベルの高いところになりそうだし、昨夜作ったばかりのバジルソースでパスタを作るのを朝から楽しみにしていたのだ。

「そうしよう」

言い終わる前に食い気味に返事を返された。

「廉は、今日も車なの?」

「いや、普段は送迎車で出勤してる。今日もまだ蓬莱さんが下で待ってくれているよ。綾香の家まで送ってもらおう」

「いやいや、それは良くないと思うわ。二人でウチまで蓬莱さんに送ってもらうのはちょっと」

蓬莱さんは、父の送迎担当でもあったわが社の古参運転手だ。もちろん綾香のことも知っている。廉と二人でウチまで送ってもらうのはさすがに気が引ける。

「綾香は、電車で出勤してるのか。じゃあ、電車だな」

「廉、電車になんて乗るの?」

「‥‥高校卒業までずっと電車通学だったのを忘れたのか?」

「あ‥‥」

廉は、プライベートで行くところができたから今日はもう送迎は不要だ、と蓬莱さんに連絡を入れている。その間に綾香はコートを着て、鞄を手にした。

「たいした物は作れないけど‥‥」

誘ったものの、我が家の冷蔵庫の中身を思うと、廉が満足いくようなレベルかどうかは心もとなかった。

「途中で何か買い足すか? 別にどこかの惣菜そうざいでも構わないけど」

少しウキウキとした表情の廉がかわいく見える。高級なチェスターコートを着たシュッとした廉が、「惣菜そうざい」という言葉を使うことにふっと笑いが漏れた。

「そうだね。ちょっと冷蔵庫の中身を思い出して考えてみる」

まだ、8時を回ったところなのでビルのエントランスには人が多く行きかっていた。こんな時間にさっきまでオフィスであんなことをしていたのかと思うと、再び頬が熱くなる。

外に出た瞬間にその火照った頬を冬の冷たい空気が刺す。思わず肩をすくめると廉がそっと寄り添うように体を寄せた。

「ちょっと、誰かに見られるから」

とがめるように体を離そうとすると、さらに腰に手を回される。

「ウチの会社は社内恋愛を禁止してないだろう? 俺は気にしない。むしろ誰かに見られた方が好都合だな」

廉は平然としている。

「私は気にするの。ちょっと離れてよ」

キョロキョロと周りに気にしながら体を離す。駅までの道のりを話しながら並んで歩く。今から自分の家に廉を招くということが、どういうことか、時折、頭には浮かぶそれを押し込んで、昔のように色々な話をした。

廉は、孝也とよく連絡を取り合っているようで、大学病院に移ってから仕事の大変さの愚痴をよく聞かされているらしい。

「でも、結局、孝也は人を助ける仕事が向いてるし、やりがいを感じていそうだ。そういうところは千綾子ちやこさん譲りなんだろうな」

千綾子ちやこ、綾香の母のことだ。

「お祖父さんは、病院を建ててやるからって随分お母さんに言ってたみたい。まさか、勤務医をやりながら大学院生を続けるとは思わなかった、せっかく医者になったのにそんな儲からないことでどうする、とかなんとか」

もともと、セルリアングループは資産家である母方の祖父が持っていた多くの土地を利用して始められた。セルリアン《空色》という名前は、母の実家の空蒼くうそという苗字から父がつけたものだ。

「孝也がすごく嫌いそうな話だな」

改札を抜けながら廉がその話に軽く笑い声を上げる。傍を通りがかった女子高生の集団が、こっちを見て『ちょ、めっちゃカッコ良くない?』とささやき合っているのが聞こえる。

隣に立つ廉を斜め見ると、映画俳優かモデルかというほどには綺麗な顔立ちで、しかもそれなりにオーラもあってホントにずるい。隣にいる自分は、周りからなんだと思われているだろう。

綾香に見られていることに気づいた廉が見つめ返して、フッと微笑む。ホント、心臓に良くない。

最寄り駅についてさらに我が家までは5分ほど歩く。

「買い物はしなくていいの?」

コンビニを見つけて廉が声をかける。そうだ、夕飯だ。

「考えたけど、メインをパスタにしようと思うから、そんなにいる物がないかも。生野菜が無いから、カット野菜を買おうかな。あ、アルコールは無いの。何か飲みたければ買って帰る?」

コンビニでちょっとした買い物をしてレジに並ぶ。廉が持つカゴの中に大きく『0.01』という数字の書かれた小さな箱が入っている。

「何これ?」

覗き込んで箱の文字を見て悶絶する。ここまで、昔に戻ったように何も考えず話をしながら来たので、さっきまでオフィスで自分たちが何をしていたのかをすっかり忘れていた。

「支払いは全部俺がするから」

籠を綾香から遠ざけるように反対側の腕に持ち直して、廉が横を向く。心なしかその耳が赤い。

コンビニから出てマンションに入るまで、それまでと、うって変わって会話なく心なしか互いに緊張して歩いた。

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  • 上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~   45:秘め事始め⓵

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    目が覚めると、昨夜着て来た部屋着で廉のベッドにいた。部屋に時計が無いので時間がわからないが、窓を厚く覆うカーテンの向こうが明るいので、朝が来たのはわかる。体全体が熱を持ったように火照っていて、頭もうまく働かない。微かに部屋の向こうに気配がするので、リビングの方に廉がいるのだろう。ベッドから下りようとして、体を動かすと、なんだか腰に違和感がある。「んっ‥‥」足をついて立とうとした瞬間、足に力が入らず、へなへなと前に倒れ込んだ。『びっ‥‥くりした』いわゆるこれは腰が抜けているという状態なのだろうか。床にペタンと座ってベッドを背もたれにして座っていると、物音に気付いて廉がマグカップを持って入ってきた。サイドボードにカップを置くと、座っている綾香を抱き上げ、膝に乗せてベッドに座った。綾香を抱きしめ、背中を撫でる。「‥‥ごめん」「ひば、だんじ‥‥」声が変だ。空咳をして、もう一度声を出そうとする。「ひば‥‥」掠れた声しか出ない。廉がサイドボードに手を伸ばしてマグカップを渡してくれる。「蜂蜜入りの紅茶だよ。まだ、熱いかも、気を付けて飲んで」マグカップを受け取ったのに、廉もマグカップから手を離さない。コクリと飲み込むとガサガサとした喉の違和感がマシになったように感じる。 ふぅため息を一つついてからもう一度聞く。「ひば‥‥じかん」全然、ダメ。マグカップをサイドボードに置いて、再び廉が抱きしめてくる。「今11時過ぎだよ。どこか痛いところない?」見上げると、申し訳なさそうな顔で、心配そうに見つめている。「ひだぐは‥‥ごへが…」声のあまりの可愛くなさに、話すのをあきらめて背中をさすられるままにした。声は出ないが、倦怠感はあれど体はどこも痛くは無い。どうやら、昨夜、啼かされすぎて喉が枯れたようだ。今日が休みで良かった。はっと気づいて、再び廉の顔を見つめる。「ばだしの‥‥げぃだぃ‥‥」

  • 上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~   40:愛とは週末に育つもの

    ツンと立ちあがった乳嘴を舌で舐め上げられる。「はっ‥‥ん」「綾香、俺の服も脱がせて」おぼつかない指先で廉のシャツのボタンを外していく。その間も胸への愛撫は続いていて、キュッと先端を摘ままれる度にピクンと指先が止まる。ボタンを外したシャツを廉の肩から滑らせる。抱きしめられて、敏感になった胸が廉の胸に擦りあわされる。それだけで、背筋を快感が走り、この後、廉に与えられるであろう喜びを思い出して体が震えた。背中に回された手が、後ろから尻の丸みを確かめるようにして撫でている。体の向きを変えられ、ひじ掛けにあるクッションを背に大きく足を抱え上げられた。「あっ」下着を抜きとられ、大きく足を開かされた状態に、羞恥で顔が真っ赤になる。唇が、膝の裏から撫でるように足の合わさる中心へと向かっていく。どこに手をやっていいかわからず、片手を廉の二の腕にそっと触れると、指を絡めてギュッと握られた。蜜をたたえた襞の隙間を舌で舐め上げられ、その熱さに体の奥からさらに蜜が溢れた。廉は、足を肩に抱えるようにして、体を割り入れると、舌を隘路に突き入れてくる。「ふっ、んん」くちゅくちゅと水音がして、どうしようもないほどに体の奥から湧き出てくるものがある。「綾香、俺を欲しいと言って」足の付け根の窪みに頬を押し付けて、廉が掠れた声で呟く。羞恥と興奮で頭がパンクしそうになっている。絡められた指をギュッと再び握って、火照った顔で廉を見つめる。「廉、廉が欲しいの。お願い」「俺は、ずっと綾香が欲しかったよ。欲しいって思ってはいけない時も、ずっと‥‥」廉が体を起こし、唇を寄せる。蜜口に熱く固いものが触れる。「いつだって、俺は綾香にだけ余裕がないんだ。知らなかっただろう?」掠れるような語尾で呟いた後、一気に綾香の中に押し入ってくる。「あぁぁ、んん」思わずこぼれた嬌声を、廉の唇が掬う。舌を絡め、深く繋がり合って、互いを感じ合う。「ん、綾香、熱いね‥‥はぁ、綾香の中

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